洋上風力発電など再生可能エネルギーのインフラ構築事業を展開するINFLUX OFFSHORE WIND POWER HD株式会社(以下:インフラックス)と国立大学法人長崎大学は、次世代型の「水中ロボット(Remotely operated vehicle、以下:ROV)」を共同開発する「共同研究契約」を締結した。インフラックスの実施する洋上風力事業のO&M(オペレーション&メンテナンス)の一環で、藻場再生の海底可視化を目的としている。
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同開発は、インフラックスと長崎大学海洋未来イノベーション機構および長崎大学大学院工学研究科が中心となり、水中カメラとロボットシステムを組み合わせた「統合水中ロボット」を開発する。実海域にてフィールド試験を実施し、操作性や安全性を検証、高度な水中ロボットの運用方法を確立していくという。
「水中ロボット(ROV)」について
ROVは遠隔操作型の無人潜水機。ケーブルでコントローラーと繋くことで、電力と各種の指令を潜水機に送り、海底の映像や情報をリアルタイムで陸上や母船に伝送できる。ロボットアームは、海底での機器設置や物品の回収など様々な作業を可能としている。
「藻場再生の海底可視化」を目的とした次世代型ROVは、海洋環境に負荷をかけずに洋上風力発電事業のO&Mを推進できるよう、海底ケーブルモニタリングなど新しい探査や作業が実現できるものだという。
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長崎大学との「共同研究契約」の締結にあたって
INFLUX OFFSHORE WIND POWER HD株式会社 代表取締役社長 星野 敦氏 コメント
当社は、洋上風力発電事業による新たな産業や雇用機会の創出、地元企業、地元港湾関係者、地元金融機関、漁業との共生など地域経済波及効果の最大化を目指すとともに、自然との共生を理念としています。
この度の長崎大学との共同研究契約では、インフラックスのこうした経営方針と長崎大学の海洋立国を目指す日本において「海洋エネルギー開発と海洋環境保全型の漁業創成を目指す」方針が一致していることから本締結に至りました。
現在インフラックスでは洋上風力発電事業において、精密な海洋調査を行っております。また、日本の沿岸における「藻場」は1990年代に比べて平均20%も減少していることから、その主な原因となっている「磯焼け」を改善し、海の生態系を正常化するために「フルボ酸鉄」を溶出する人工ブロックを海中へ設置。
不足している栄養分を供給し、植物プランクトンや藻の生育を促進して海藻の減少を改善する「藻場再生対策事業」を開始しており、地元関係者にも高い評価をいただいております。今後も様々な分野の産学連携を行いながら、自然と共生し持続可能な洋上風力発電産業の発展に貢献してまいります。