東芝エネルギーシステムズ株式会社と東光鉄工株式会社は、共同でドローンを活用した再エネ設備や送電線、工場での発電設備などのインフラ設備向けの点検サービスの技術開発を行うことで合意した。2021年10月から本格的に開発を開始し、システム開発や実証試験を行った上で、2023年度末までの事業化を目指すという。
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国内では再エネ設備の導入拡大や、送電網をはじめとしたインフラの老朽化が課題となっているが、これらの設備は山間部や洋上等のアクセスの悪い地域に設置されるケースが多いことから、作業の効率化やコスト低減の観点からドローンを活用した点検のニーズが高まっている。
両社は、このような背景の中、遠隔から自動で設備点検を行うドローンを用いたサービスについて開発し、秋田県で計画されている洋上風力発電設備での適用をはじめとした事業化を検討する。
東芝エネルギーシステムズは、ドローンを用いたインフラ設備の点検について開発を進めており、2019年にプラント施設向けに、ドローンの最適な飛行ルートの事前生成と画像認識技術を組み合わせることにより、劣化箇所の把握などの点検を効率的かつ高精度に行う点検技術を開発した。こうした技術に加え、従来の目視での点検で培ったノウハウを生かし、効率的なインフラ設備点検の事業化に向けた動きを加速している。
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東光鉄工は、すでに農薬散布用ドローンの開発・製造や各種空撮サービス、および教習サービスを事業化しており、最近では、「国土強靭化計画」にもとづき、防・減災を目的とした災害現場での活用を想定した、防塵防水・耐風性能に優れたドローンを開発・製造している。一方で、事業拡大のため、他の用途でドローンを活用することを検討していたという。
今回両社は、それぞれの強みを生かし、防水・耐風性能の高いドローン機体に高精度の飛行制御技術やAIを活用した画像診断技術などを適用し、インフラ設備点検の自動化・遠隔化を実現するドローン開発を共同で行い、効率的かつ信頼性の高い点検サービスの開発を進めていくとしている。