スイスのu-blox AG(日本法人:ユーブロックスジャパン株式会社/以下:ユーブロックス)は、世界最大のドローン編隊飛行を可能にした高精度技術を提供したことを発表した。2198機のミニUVA(無人航空機)の同時飛行というショーが、2020年9月3日、ロシアのサンクトペテルブルク上空で行われた。10分間のドローン・ショーでは翼の長さが600メートルの鳩も登場し、3キロ離れたところからでも見ることができたという。
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Geoscan Saluteドローン
ドローンの設計とプログラミング、実演を行ったGeoscan社は、精度、信頼性、性能、GLONASSとGPS双方の衛星ナビゲーション・システムの測位データにアクセスする機能を併せ持っていることから、ユーブロックスの測位技術を採用した。差し渡し10cmのGeoscan Saluteドローンは、編隊飛行およびドローン・ショー専用に設計されている。
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このドローンは、高精度で空中に配置するために必要な測位データの供給にu-blox NEO-M8P高精度GNSSモジュールを使用している。これにより、ドローン同士が衝突することなく、より迅速かつ効率的な飛行が可能になったという。結果として、各ドローンの位置精度の向上が実演全体と連続した形の改善に貢献し、流れるようなドローン・ショーが展開された。Saluteドローンはショーの終了時に自動的にベース・ステーションに戻ることもできる。
Saluteドローンに使用されているNEO-M8P高精度GNSSモジュールは、リアルタイム・キネマティック(RTK)方式を実装している。RKTでは、測位衛星からブロードキャストされる信号の位相と固定のベース・ステーションで受信して再ブロードキャストされる同じ信号の位相を比較することにより、位置精度を向上させる。このようにして得られた精度により、ドローンは相対位置をmm単位で計算し、絶対位置を目標位置の1cm以内で計算することができる。
Geoscan社は2年前からドローンの実演をプロデュースしているが、最初はわずか40機のドローンを同時に飛ばすというものだったという。Geoscan社のドローン・ショー・プロジェクトの責任者であるSemen Lapko氏は次のようにコメントしている。
Geoscan Saluteドローンに搭載したユーブロックスのモジュールは、ドローンの測位精度を約1cmに向上させ、打ち上げ前の準備時間の短縮に役立ちました。ドローンの飛行がより迅速かつ正確になったと同時にオペレーションも効率的になりました。