広島県神石高原町は、防災・減災を目的としたドローンコンソーシアムを設立する。
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同コンソーシアムは、ドローン技術を持つ関連企業・団体が集まり、ドローンを活用して神石高原町が直面している災害対策や物資配送等の課題解決およびビジネスの創出を通じて、地域社会に貢献することを目的としている。
昨今、人手不足による公共、物流サービスの機能低下が問題になっており、人口減少・高齢化が進む地方の生活支援が喫緊の課題となっている。神石高原町では集落が広く点在しており、平成30年7月の豪雨災害では、実際に高齢者等の避難誘導、被害状況の把握、孤立集落との連絡、生活物資の輸送といった災害対応の課題に直面した。
同コンソーシアムではドローン技術を活用した「いつまでも安心して暮らせるまちづくり」を進めていくとともに、広島県神石高原町をドローン技術の開発や活用拠点としたい企業・団体が参画し、地域へのノウハウ移転と生業の創出に寄与していくとしている。具体的な取り組みは以下の通り。
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- 土砂崩れを分析することによって、捜索などの初動迅速化・合理化におけるドローン技術の実証実験
- 災害時に孤立してしまった集落への物資輸送迅速化・合理化におけるドローン技術の実証実験
- ドローン活用に対する、町関連団体・地場企業へのビジネス創出支援
- 参画企業と地場企業とのマッチングによる新たな雇用の創出
同コンソーシアムが予定する活動内容は、防災科学技術研究所の内山庄一郎氏(神石高原町防災アドバイザー)が提唱する「ドローンによる災害対応の迅速化・合理化」に関する知見を実証する初めての試みとなる。参画企業は以下の通り。
- 油木協働支援センター
- 株式会社アイ・ロボティクス
- 慶應義塾大学SFC研究所
- 国立研究開発法人防災科学技術研究所
- ドローン・ジャパン株式会社
- パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
- 楽天株式会社
(個人、団体、それぞれあいうえお順)
同コンソーシアムは、2019年度の実証実験等の結果を踏まえ、2020年以降も神石高原町でのドローン実用化に向けて活動を行う予定だ。
また、実証実験のノウハウを同様の課題を持つ町内の他地域や他県へ展開を図っていくことで、防災・減災、地方の生活者支援、地方創生といった日本全体の社会課題に取り組んでいくとしている。