雪をかぶった松の木に囲まれたラトビアのニニエリス湖では、ドローンを使った新しいウインタースポーツが生まれている。16機のプロペラを備え、長さ3m(9フィート)のドローンにはロープが取り付けられ、スノーボーダーたちはそれにつかまりながらスキーを楽しんでいる。さながらウォータースキーのような感覚だ。
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スノーボードの下から雪が吹き出すこのスポーツを見た周囲の人々は、驚きを隠せなかった。この新しいエクストリームスポーツこそ「ドローンボーディング」だ。このドローンのプロトタイプを製作したのは、ラトビアのドローン企業Aeronesだ。このドローンは、最大4人のスノーボーダーを氷上で牽引できる。ペイロードの高さをプロモーションする意味もあるのだろう。AeronesのCEOであるJanis Putrams氏は次のようにコメントしている。
Putrams氏:テスト成功のようだ。2年前に我々は構想を始めたんだ。金曜日の午後のアイデアのようなものだったし、できるかどうかも疑問だったよ。
彼らは当初、小さなクアッドコプターを製作していた。Aeronesのエンジニアは次のようにコメントしている。
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アイデアはいつも大きな何かを作る。どのくらいのパワーがあるか、というものばかりだった。幸運にもラトビアには偉大なエンジニアたちと、冬があったからドローンボーディングにはうってつけだったね。
理論的にはこのドローンのトップスピードは150km/hだが、そのスピードではコントロールが難しく、ドローンボーディングは約60km/hで行わている。飛行時間はオンボードのバッテリーで10分しか飛行できないが、145kgまで牽引する馬力がある。
ウィンタースポーツとしてのポテンシャルはかなりのものだが、本来の開発目的は運送のためだったとPutrams氏は語る。35,000ユーロの製作コストをかけ、現在Aeronesは次のステージとして消防、探索、救助といった企業との協働を目指している。
Putrams氏:ドローンボーディングのためだけじゃないんだ。火災が起きた建物から人を運んだり、ハシゴではアクセスできない火事を、スプレーホースで消火するといった使い方を考えている。また、電池ではなく接続された電源があれば飛行時間は無限になる。
Putrams氏はビジネスについて非常に楽観的だが、安全性についてはしっかりと認識している。商業的にこうしたドローンを運用する前に、多くの必要な確認を行い、安全なドローンだけを使うべきだと述べている。しかし、恐れを知らないスノーボーダーが関わっている限り、スノースポーツの可能性は無限大であり、ドローンボーディングも例外ではない。24歳のウェイクボーダーDavis Cezeは、AFP通信に次のように語っている。
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Davis Ceze:最高だったよ。フラットだから山でのスノーボードよりも簡単だ。ヒルを読む必要もないし、一定のスピードを保てるんだ。
22歳のファッションデザイナーでウェイクボーダーのAnita Leinaは次のレベルに挑戦したいという。
Anita Leina:超クールよ。でも究極はスノボしながら自分でドローンをコントロールすることね。