企業が大きな成功を成し遂げるためには、戦略的なパートナーシップは有効な手段の一つだ。事実、世界のドローン市場の独占に向けて動いているDJIはデジタルデザインや3DプリンティングをShapewaysと、商業ドローンシステムの開発をLufthansaグループと日本においては、PRODORNEと、緊急時におけるドローンの安全性のプロモーションをEENAと、動画中継をFacebookと行っている。また、アップルストアにはPhantom 4が販売されているのはご存知の通りである。他の興味深い傾向として、UAVのハードウェア製造企業とUAVオペレーション企業は特定の領域に目を向け始めている。以下に幾つかの事例を紹介しよう。
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空間統合
アメリカの企業Aero KineticsとFreeflight Systemsは協働して、ADS-Bを使った航空電子機器を全米航空システム(NAS)におけるUASの商業利用に生かしている。
長距離間コミュニケーション
Telefonicaの3G SIMカードはDelairTechのドローンに導入されており、この技術によってユーザーは距離に関係なく別々の場所にあるドローンとコミュニケーションをとることができる。
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クロスセグメント
スウェーデンのSaabとスイスのUMS AeroGroupはUMS Skeldar AGを設立した(47% Saabで53% UMS AeroGroup)。MS Skeldar AGはマルチスキルを持った企業である。しかし、全てのスキルはUAVプログラムと関係しており、その内容は開発、製造、検証、研修、メンテナンスと多岐にわたる。
共同製作
中国のドローン製造会社XIROと深圳が本拠地のTencentは小型ドローンの共同製作を行っている。共同製作されたドローンは両方の会社で別々の名前を冠して販売される予定だという。
システムインテグレーション
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レーザースキャンを得意とするオーストリアの企業RIEGLとスイスの企業AeroScoutはパートナーシップを結んでLiDAR技術(光検出と測距)を用いたUAVプラットフォームの開発を進めている。
BVLOS:
Sharper ShapeとEEI (Edison Electric Institute)は共同で、一般的な視覚や視線を用いたシステムとは一線を画したソリューションの開発を進めている。以上の例はドローン市場の発展を加速させるものであり、そのために企業間のコラボレーションが増えているということがわかる。