ジョージア州ダルース地方に本拠地を置くAGCO社は農業用機器の開発及び販売を世界的に手掛けている。今回、同社はUAV(無人飛行機、ドローン)のSOLO AGCOエディションを発表した。このドローンはクラウドコンピューティングや高解像度のマッピングソフトウェアを利用して、農業の作業効率を上げてくれる。また、時速40kmの風の中でも飛行ができ、ドローン自体の最高速度は時速88kmだ。コンディションやセッティングにもよるが、フル充電の状態でしっかり整備されていれば、平均20分間で最高60エーカー(東京ドーム約5個分)の広さを飛行をしてもスマートバッテリーはちゃんと保つ。ちなみにドローンのキットにはバッテリーが4つ付属している。
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このドローンにはSOLOの三軸ジンブル、ベイアクセサリ、交換可能なモーターポッドが使われている(今後新しいテクノロジーや機能が出ても、簡単に統合可能)。さらに、自動飛行も可能だ。具体的には以下のような機能が付いている。自動離陸・着陸/空中での緊急ブレーキ/自動帰還システム/様々なレベルのオペレーターに対応するため、アプリ内での訓練やカスタマイズできる設定付き。
キットには空中撮影用にカスタマイズされたカメラが2つ用意されている。カラー画像のためのRGBカメラと光合成(農作物の健康状態)を観察するための近赤外線カメラだ。これらのカメラには1年間有効なAgribotix社の画像ソフトウェアが搭載されている。また、高解像度の正射投影画像、
正規化差植生指数、農場の健康状態、管理しているゾーンなどを写してくれるので、農家は各農地にチェックの目を張り巡らすことができるのだ。さらに、歩留まりの問題を早期に発見することにも役立つ。
AGCO Parts社のセールス・マーケティングディレクターのダレン・パーカーは次のように話す。
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SOLO AGCOエディションは農家の人々に向けた我々のフィールドマッピングソリューションです。このUAVの操作はテクノロジーに詳しくない人でも簡単にできます。ただ起動ボタンを押せばいいんです。
クラウド内に蓄積された画像処理の履歴より、総合的に農地の状態を比較することもできる。これを利用すれば、もっと正確な施肥と灌漑の配置が可能になり、容易に歩留まりを改善できるのだ。また、リアルタイムでの飛行データ(バッテリーの量、高度とホームからの距離を含む)がオペレーターのコントローラーにストリームされ、その場の飛行をコントロールすることもできる。この新しいドローンは9月1日から3日までイリノイ州のディケーターで開催される「FARM PROGRESS SHOW(ファーム・プログレス・ショー)」でも見れる予定だ。SOLO AGCOエディションを注文したければAGCO Parts社か北米のAGCO Parts社のディーラをに発注すれば優先的に手に入れることができる。