構造物微破壊検査ドローン
建設業における人材不足の解消に役立てようと、3者が研究開発を手掛けるのが「構造物微破壊検査ドローン」だ。建築物の外壁面などの検査に使用することを想定。その大きな特徴は「削孔ドリル」を搭載していることだ。
- Advertisement -
ドリルを外壁面に当て、外壁面に使用されているコンクリートを削り取り粉塵を回収する。これを同じく搭載された「中性化測定器」によって分析。コンクリートがどの程度劣化しているか、確認できるという。
担当者は、次のようにコメントする。
コンクリートは本来アルカリ性ですが、水や空気にさらされると次第に中性になり、劣化が始まります。ただ単に中性化を調べるためだけに穴を開けるケースは少ないかもしれないので、この仕組みを使って他になにかできないか、汎用性を考えています。
- Advertisement -
壁面に沿って飛行することから、安全対策として「4点係留方式」が採用されているのも本機の特徴。検査する建物の天井などから2点、そして地上から2点の計4点で機体を係留する。上下2点で係留する場合、ドローンは上下の移動しかできなくなくなる。
だが、上下4点で係留すれば、上下だけでなく左右にも移動が可能になるため、飛行範囲が広く取れ、落下予測範囲も狭められる特性がある。現在実用化に向けて、研究を進めているという。
吹付けドローン「Serα」及びソフトハンドロボット搭載ドローン
噴射ノズルを備えたドローン「Serα」は人の手が届かないコンクリート構造物に、補修材や養生材を吹き付けるために開発。液体であれば散布が可能になっているので、トンネルの中での作業やハチの退治といったシーンでも使用が想定される。このほか人間の手の動きができるソフトハンドロボット搭載ドローンのコンセプト機も展示されていた。