Japan Drone展はコンセプト展示や社会課題の解決策を提示するだけでなく、既存領域の最新機種を見ることができることも魅力のひとつだ。そのような中、リーグルジャパンはリーグル社(オーストリア)のLiDAR(ライダー、三次元点群を作成するレーザー画像検出と測距機器)のハイエンドモデルをライナップする日本総代理店。既存のラインナップに加え、まだ未発売の最新のモデルも展示していた。
- Advertisement -
最新モデルはリーグル独自のNFBスキャン方式を採用した「VUX-120」。通常のLiDARによるスキャンは1本のレーザーのラインスキャンを繰り返す方法で検出していく。
NFBスキャンはレーザーの素子はひとつだが、中で出てくるレーザーのミラー面を三面角度を変えることで真下に1本、前10°に1本、後ろ10°に1本のラインを交互に出していくため、一度のフライトで建物や鉄塔などの構造物や森林の側面の検出ができる。Nadir(ネイダー、真下の意)+Forward+Backwardの頭文字を取ってNFBスキャンと名付けた。
- Advertisement -
サイズもコンパクトで全長は352mm、それでいて発射レートや精度、スキャン回転数はハイエンドモデル同等以上のものを持つ。既存の製品ラインも継続するが、NFBスキャンのVUX-120も新しいコンセプトで別ラインとして展開していくとのことだ。
近年、ペイロードの大きなドローンでも飛行時間がのび、LiDARを搭載したドローンによるUAVレーザー測量も市場が広がってきている。担当者は、次のようにコメントしている。
リーグル社のLiDARは間違いなく価格帯が高い方の製品群。他社製品では安価で扱いやすいスタンダード品も広まってきており、価格も二極化してきている。そのような環境でも、ハイエンドモデルの必要な場面は必ずある。
販売数的に違うものになると思うが、ハイエンドにしかできないことは必ずあるのでそういった場面では間違いなくリーグル社を利用してもらえるような差別化をしていきたい。
VUX-120は7月以降のリリースとのこと。興味のある測量会社、コンサル会社はぜひ問い合わせてみてほしい。