ドローンを飛ばして空気を清浄するというコンセプトアイデアは、かなり以前からいろいろなところから出ていたが、世界で初めて実現させるのは日本企業かもしれない。atarainaという空気にまつわる技術の民生化を進めるプロジェクトで製品化が進められているFlying Magic Cleanerは、毎日数分間室内を飛び回り、PM2.5よりもはるかに小さなちりやほこりを清浄する機能を備えた空気清浄ドローンだ。
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プロトタイプ機は換気扇を横にしたような形をしていて、ローターを囲む四角いフレームの部分にクリーナーが取り付けられている。そこに空気を通して清浄するのかと思いきや、静電気フィルターが使われていて、ゆっくり移動することでより細かな粒子を吸着できるそうだ。昨年9月にベルリンで開催されたIFAでもプロトタイプを発表し、CESではそれをさらに改善したプロトタイプを初出展した。
実際に飛んでいる様子はこんな感じだ。
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動画を見ていただくとわかるとおり、完全自律型飛行で、ルンバが空中に浮かび上がって掃除しているように見える。実際に想定している使い方もルンバと同じで、出かけてる間に自動で毎日同じ場所を巡回して空気をきれいにするという。ローターでほこりが巻き上がってしまわないか気になるが、逆にそうして吹き飛ばしたほこりを地上のルンバで吸い込むというコンビネーションでの使い方を考えているそうだ。
空気を清浄化する実験(写真は試験機)では規定の空間内を1分間でほぼきれいにし、2分間で清浄できるという。課題としては狭い部屋の中で障害物にぶつからずに飛び回るようにするのが難しく、その点は他社とのコラボレーションも検討しているという。空気の汚れにも厳しい日本で真っ先に商品化されてほしいところだ。