アメリカの航空宇宙企業WingXpand(ウィングエクスパンド)は、米特殊作戦部隊、陸軍、海軍および民間機関と複数の数百万ドル規模の新規契約を締結し、国産ドローンの覇権を目指す国家戦略のなかで重要な一歩を踏み出した。
今回獲得した契約は、アメリカ国内でのドローン製造を推進するという政府の要請に合致するものであり、WingXpandは任務に特化したペイロードの開発や、サードパーティによるAIや自律制御ソフトの統合を容易にする柔軟なプラグイン型ソフトウェアスタックの開発を進めている。この取り組みは、世界的な防衛企業レイセオンとの統合作業で成果を上げており、今後も大手企業やスタートアップ、研究機関からの新たなアプリケーションの迅速な導入を可能にする。

さらにWingXpandは、海軍からの初契約も獲得。Ranken Technical Collegeと連携し、ドローンの整備、技能人材の育成、そして国内製造体制の強化に取り組む。
同社はまた、米モンタナ州から6社のうち1社として正式採択され、州政府の公共安全および民間用途における安全な国産ドローンシステムの導入を支援する。この採択は、州や連邦政府機関が外国製ドローンから国産機へと移行を進める全米的な潮流を反映したものだ。
これらの成果を受け、WingXpandは生産能力を拡大。かつては高価だったハイエンドドローン技術を、より手頃な価格で現場部隊に提供できる体制を構築している。WingXpand製ドローンはNDAA(米国防認可法)準拠で、安全性が高く、リアルタイムのAIによる脅威検出機能を備え、バックパックに収まる機体が2分以内で展開可能という特長を持つ。状況把握、インフラ点検、災害対応など、幅広い用途に対応できる柔軟な設計も魅力だ。
WingXpandの共同創業者兼CEOであるジェームズ・バルビエリ氏は、次のように語った。
これは単なるドローンの話ではなく、アメリカで設計・製造された高度なロボティクス技術へのアクセスを誰にでも開くという取り組みです。
兵士から消防隊員まで、第一線の現場にいる人々に信頼性が高く適応性のあるツールを提供していきます。
現在、全米で10を超える州が外国製ドローンの使用制限または見直しを進めており、米国防総省も低コストな自律型システムへの移行を加速している。WingXpandの急成長は、安全性を備えたアメリカ製ドローンへの強いニーズが具体化している証左だ。