今回の実証実験は、東京都港区の「港区の生命を繋げ-ドローンによる緊急支援物資輸送プロジェクト」によるものだ。
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実証実験実施の背景

港区では区民の9割が共同住宅に居住しており、震災等でエレベーターが停止した場合、高層階への備蓄物資や医薬品などの緊急物資の運搬手段の確保が課題となっている。この課題を解決する手段として、ドローンを活用した緊急物資輸送の実証実験を実施した。
実証実験の概要

本実証実験は、災害時におけるドローンを活用した高層建物屋上への物資輸送の実効性を検証するものだ。
震災で孤立してしまった高層マンションの高層階に取り残された住民に対し、ドローンを活用することで、迅速・安全・確実に医薬品等の緊急支援物資を届けることを目指した。
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なお、今回の実施場所としては130m超の高層建物にて実験した。
屋上の一部と敷地内広場をドローンの離発着場として利用し、敷地内の一部立ち入り禁止処置及び通行規制を行い、安全を確保した上で飛行を実施。

複数の飛行試験を実施し、最終的に緊急支援物資を係留装置なしで屋上に届けることに成功した。
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係留装置を用いた飛行試験
屋上に係留装置を設置し、ドローンを接続することで万が一の際の落下を防ぎ、電波状況やビル風の影響を確認
係留装置を使用した状態で、屋上での垂直飛行試験、及び上層階までの垂直飛行試験を実施 -
通常飛行試験
係留装置を使用しない通常飛行による上層階までの垂直飛行試験を実施 -
緊急支援物資輸送試験:本番
地上から屋上へ緊急支援物資500gをドローンで輸送し、配置する試験を実施
約3分の飛行で屋上に物資輸送を完了
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