これにより、ミッション2 マイルストーンのSuccess 2を達成した。
- Advertisement -
株式会社ispace代表取締役CEO&Founderである袴田武史氏は次のようにコメントする。
本日ミッション2の打ち上げ及びロケットからのRESILIENCEランダーの分離を、多くの関係者の皆さまと共に見届けることが出来き、感慨深い思いです。RESILIENCEは今日、深宇宙に向けて旅立ちました。これは、ispaceがシスルナ経済圏を構築し、お客様のペイロードを月面に輸送するサービスを提供するための、新たな章の始まりを意味します。今後、着陸までの残りのマイルストーンの達成を、適宜ご報告してまいります。
ミッション2 マイルストーン
ispaceは打ち上げから月面着陸まで、10段階のマイルストーンを設定した。各マイルストーンには基準を設け、達成を目指す。基準に基づき評価された結果は、後続する開発中のミッションに適宜フィードバックされる。なお、各マイルストーン達成の進捗状況等は適時に公開を予定している。
- Advertisement -
マイルストーン | クリティア |
---|---|
・RESILIENCEランダーすべての開発、製造を完了 ・打ち上げ用ロケットへの搭載が完了 ・世界の多様な地域で柔軟にランダーを利用できることが出来る能力の実証 |
|
・ロケットからランダーの分離が完了 ・ランダーの精密な打ち上げ時の過酷な条件に耐えられること、および発射の安全性を再確認することをもって、将来の開発費を抑えた上でのミッションを評価 |
|
Success 3: 成功した新行軌道の移行 | ・ランダーを目的地に向けて分離し、軌道の修正を伴う新行軌道への移行が完了 |
Success 4: 初回軌道制御マヌーバの完了 | ・初回の軌道制御マヌーバを成功し、ランダーを予定軌道に投入 |
Success 5: 月フライバイの完了 |
・打ち上げられた月探査機、月フライバイを完了 ・深宇宙飛行を開始 |
Success 6: 軌道制御マヌーバの完了 |
・ispaceの深宇宙におけるランダー運用能力と新行軌道飛行を再確認 ・最初の月周回軌道投入マヌーバによるランダーの月周回軌道投入の完了 |
Success 7: 月周回軌道への到達 | ・ランダーとペイロードを月周回軌道に投入する能力を再確認 |
Success 8: 月周回軌道上でのすべての軌道制御マヌーバ完了 | ・最終シーケンスの前に計画されている全ての月軌道制御マヌーバを完了 |
Success 9: 月面着陸の完了 | ・ランダーが着陸シーケンスへの間隔操作が出来ていることを表示 |
Success 10: 月面降臨後の安定状態の確立 | ・着陸後の月面での安定した通信と電力供給を示す |
ミッション2で輸送するペイロードについて
ispaceはミッション2のRESILIENCEランダーに6つのペイロードを搭載し、輸送する。
- HAKUTO-Rのコーポレートパートナーである高砂熱学工業株式会社の月面用水電解装置
- 株式会社ユーグレナの月面環境での食料生産実験を目指した自己完結型モジュール
- 台湾の国立中央大学宇宙科学工学科が開発する深宇宙放射線プローブ
- 株式会社バンダイナムコ研究所の「GOI宇宙世紀憲章プレート」
- ispaceの欧州法人ispace EUROPEが開発したマイクロローバー”TENACIOUS”
- スウェーデンのアーティストによるムーンハウスと呼ばれる赤い小さな家
また、RESILIENCEランダーには、人類の言語と文化遺産を保護したユネスコのメモリーディスクも搭載している。
ispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めてきた。2025年1月15日に日本法人が主導するミッション2、続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を順次実行していく計画だ。
また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を予定している。世界中の政府、企業、教育機関からの高まる需要に応えるため、ispaceはミッション3およびそれ以降のミッションのペイロードサービス契約とデータサービスを提供するとしている。