AeroVironment、VTOLドローン「P550」を発表。5時間以上の飛行性能と6.8kgのペイロード容量で柔軟な作戦支援

モジュラーオープンシステムアプローチ（MOSA）とAI駆動の自律性を活用したP550は、部隊が進化するミッション要求に迅速に対応できるように、迅速な展開、スケーラビリティ、そして優れた状況認識を提供するよう設計されている。

米国陸軍協会（AUSA）の年次総会で発表されたP550は、オール電動の動力システムによって5時間以上の飛行耐久性と最大約6.8kgのマルチセンサーペイロード容量を実現する。この耐久性とペイロード能力により、動的かつ競争の激しい環境で重要な情報収集、精密なターゲティング、部隊保護が可能となる。

AVの無人システム部門シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるトレース・スティーブンソン氏はコメントしている。

P550の中核には、MOSAフレームワークがあり、サードパーティのペイロード、データリンク、地上制御システム、ミッションソフトウェアとのシームレスな統合が可能となる。

このオープンかつスケーラブルなアーキテクチャにより、ドローンは低コストと低リスクでの継続的なアップグレードに対応し、技術の進歩にも追従する。P550の標準インターフェースは、複数の地上制御システムとの相互運用性を提供し、オペレーターにミッションの柔軟性と多様なプラットフォームとの互換性を確保する。

P550は、どのような環境でも迅速に展開できるように設計されており、モジュラーデザインには工具不要の機体組立、ホットスワップ可能なバッテリーとマルチセンサーペイロードが特徴で、最大限の作戦準備性を実現する。致死性を向上させるために、このドローンはレーザー照準、センサーからシューターへの機能、および実績のある弾薬を含むさまざまな攻撃能力をサポートする。モジュラー通信アーキテクチャは、柔軟なデータリンクオプションを提供し、複雑で競争の激しい環境でも信頼性のあるパフォーマンスを維持することで、作戦の回復力をさらに高める。

P550は、AVのSPOTR-Edge自動ターゲット認識（ATR）とAVACOREソフトウェアスイートを統合しており、オンボードエッジコンピューティングを実現している。これらの高度なAI機能により、このドローンは昼夜を問わず、兵士や車両、航空機、海洋船舶などの作戦上関連するオブジェクトを自律的に検出および分類し、戦場での状況認識と戦術的意思決定を最適化する。

AVが30年以上にわたり提供してきた信頼性の高い戦闘実績のあるドローンに基づき、P550は、知能的かつ自律型のプラットフォームを提供するというAVの継続的な取り組みを示している。このシステムのモジュラーかつ将来対応のアーキテクチャにより、今日の戦場の要求に応えながら、将来の課題にも対応できるような進化が可能となっている。

P550は、人が運べるポータブルな設計で、持ち運びが容易。3ケースに収まるため、HMMWVやSUVなどの小型車両にもフィットする。工具不要のクイックコネクト機体により、数分で迅速に組み立てが可能で、バッテリーやペイロードのホットスワップにより、ミッションの迅速な切り替えが5分以内に完了する。

VNS昼夜VIOナビゲーションシステムやレーザー地形マッチング、周波数ホッピング可能な柔軟な無線オプション、適応型の自律行動を備え、RF/GPS妨害下でも最大の生存性を確保する。

自律性はP550の主要な能力の一つであり、AVACOREオープン自律ソフトウェアフレームワークや、SPOTR-Edge実績のあるコンピュータビジョンが搭載されている。これにより、オンボードでの検出が可能となり、状況認識を加速し、オペレーターの認知負担を軽減する。

仕様

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