共創活動の内容
「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(以下、J-SPARC)」の枠組みのもと、JAXAとJR西日本で進めてきた事業コンセプト共創活動では、JAXAが持つ人工衛星からのテレメトリデータアセットおよび運用ノウハウと、JR西日本が持つ鉄道設備メンテナンスに関するデータ分析・AI開発技術およびその実装ノウハウを掛け合わせることで、人工衛星における故障と異常兆候の検知AIの開発を行ってきた。
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これまでの検討から、従来の運用管制では視覚的に確認する事が難しかった外部環境による影響や複数のテレメトリデータの相互関係を可視化させ、人工衛星運用の品質の向上・業務効率化に繋がる複数のAIモデルを構築した。
この共創活動に、国内外様々なメーカーの人工衛星累計30機以上の運用実績と知見を備えるスカパーJSATが参加することで、商用衛星運用における課題の明確化と衛星テレメトリ解析AIモデルの高度化が可能になる。
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また、実運用環境での利用に向けた実証を通じ、異常兆候検知AIを通じた衛星運用の品質の向上と業務効率化、これによるさらなる安定運用を目指す。
将来的には、軌道上衛星の有効な利活用事業やリスクヘッジ事業の構想およびその事業性の検討をしていくとしている。
各社の役割
JAXA | 人工衛星の運用に関するノウハウや異常兆候に関する知見を提供し、今後の人工衛星運用の品質向上・業務効率化に資する知見を獲得する。それらの知見を、衛星コンステレーション等の衛星機体数増加に伴い効率化が求められる衛星運用への適用に活かす。 |
スカパーJSAT | 衛星通信事業者として培ってきた運用実績と知見、および保有する人工衛星のテレメトリデータを提供し、開発された故障予測技術の評価・フィードバックを行いながら、実運用している人工衛星への適用を目指し実証実験を行う。これにより、人工衛星の運用品質の向上・業務効率化を推進するとともに、衛星のヘルスマネジメント事業とスカパーJSATの他事業への水平展開の検討を行う。 |
JR西日本 | 独自のデータ分析組織を有し、自動改札機故障予測をはじめ、社内開発したAI等を実際の業務に使用している。AI開発技術、およびその業務実装ノウハウを提供し、JAXA・スカパーJSATの知見を取り込み、宇宙機向け検知AIについて実装のための設計・制作を行う。 |