12月19日、SKYSCAPE株式会社は、風力発電機の欠陥や補修が必要な箇所を自動的に検知し分析するシステムを開発するClobotics社と共同で、国内で数例しかなかった自律型ドローンによる風力発電機点検の実証実験を成功させたことを発表した。
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Clobotics社は中国・米国・欧州の風力発電市場を席巻するシステム会社で、世界中で45000基以上のタービン点検を行った経験を活かし、風力発電機の欠陥や補修箇所を自動で検知し分析するシステム「Clobotics IBIS」を開発している。同システムは、3枚全てのブレードのそれぞれ4面を詳細に検査することができ、ブレード部分に損傷や欠陥があれば自動的に撮影・分析しデータ化する。ブレードの定期的な検査によって、補修が必要な欠陥が早期発見できる為、コストのかかる重大な欠陥のリスクを低減することが可能だとしている。
現在、同システムは欧州の風力発電市場で広く利用されているが、日本ではまだ数例しか存在していないという。今回の実証実験は、同システムを日本市場で拡大するための先駆けプロジェクトとして、関東某所にて自律型ドローンを用いた商用風力発電機1基の点検を行った。1基全ての点検は約23分で終了し、これは目視による点検とくらべると6時間以上の短縮になるという。
自律型ドローンによる点検では、時間の短縮だけでなくコストの削減や、従業員を高所作業させる必要がないため安全性の確保などが期待されている。今後は日本市場で、この自立型ドローンによる風力発電機の点検作業の拡大と普及を目指す。