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ヤマトホールディングス株式会社とサイクロテックは、2021年3月から行ってきた「強風下でも狭い土地に正確に着陸できる中型eVTOL(electric vertical take-off and landing、電動垂直離着陸)航空機の成立性に関する共同研究」について理論研究の成果を白書(未来の空の物流のためのサイクロローター[英文])にまとめ、公開している。
共同研究は、ヤマトホールディングスが開発した貨物ユニット「PUPA(Pod Unit for Parcel Air-transportation、ピューパ)701」と、サイクロテックが実用化した推進システム「サイクロローター」の2つを中核技術として進めた。
PUPA701は、ヤマトホールディングスが現在活用を検討する物流eVTOL機に限らず、他の先端的な無人航空機にも搭載可能な貨物ユニット「PUPAシリーズ」のひとつだ。機体から貨物ユニットを簡単に着脱できる設計のため、陸上においても安全で効率的なオペレーションが可能だという。
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一方、eVTOLの推進力を担う「サイクロローター」は、コンパクトな設計でありながら瞬時に偏向推力を生む特徴を持ち、垂直離陸から水平飛行への自然な推移や高い機動性をもたらすという。また、電動サイクロローターを応用することで、運用に合わせた柔軟な機体設計が可能になる。
今回、物流eVTOL機における「サイクロローター」利用の有効性と実用性を理論上証明したことで、今後ヤマトホールディングスは、空の領域を活用したさらなる高付加価値のビジネスモデル構築を計画、促進していいくという。また、サイクロテックは引き続き「サイクロローター」の要素技術を高め、広く機体メーカーや運用者に提供していくとしている。特殊な技術ではあるが、スタートアップがヤマトホールディングス株式会社の後押しによって、日の目を見ることは楽しみである。