提携先のDroneii.com Investment Report
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商業用UAV市場はまだ生まれたてではあるが、既に多様なレンジの素晴らしいハードウェア、ソフトウェア、そしてプロダクトが登場している。こうした条件が、特にここ2年間で、あらゆるアクセラレータ、アーリーステージ、そしてそれ以降のステージの投資企業を惹きつけている。こうした投資家達はUAV企業を通して自社のポートフォリオを上げていき、2015年には商業用UAV市場で過去最大となる投資額が流れこんだ。
投資トレンドの増加と優れた技術の組み合わせは、今後の新しいUAVビジネスの参入の成功へと繋がる。今後のディールバリューやボリュームの動きの展望をつかむために、Droneii.comは商業用UAVへの投資における5つのトレンドを紹介している。
1.投資戦略のトレンド
商業用UAV市場では、リスクの大きいベンチャーやアーリーステージベンチャーのディールの需要がまだ大きい。2006年以降の全てのディールの68%はエンジェルシード、アクセラレータ/インキュベータ、クラウドファンディング、そしてアーリーステージのベンチャーキャピタルによるものであった。2015年にはシェアが70%に達し、最も設けることのできるエグジットへ向けたレースがまだ始まったばかりであることを表した。
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行政手続等が済んだあとは、M&Aの急激な増加が予測されるため、M&A戦略も変わることとなる。統合を目的とした企業買収は市場への投資を増やし、エグジット志向の強いベンチャーキャピタル等と取って代わることとなる。
2.政治的および経済的トレンド
現在の経済状況は慎重であると言えるが、投資の増加が期待できる程度には安定している。金融政策は今までに無い程にノンマネタリー投資を促進しており、UAVに対する規制が投資に対する最大の足かせとなっている。
3.UAV市場およびセクタのトレンド
消費者志向の大きなハードウェア企業が既にディールの大部分を占める中で、サービスやソフトウェアセクタへの方向性の変化が予測される。UAVの、またはUAVを使ったサービスは産業市場に大きな影響を与え、今後5年間から10年間で今までの伝統的な手法と置き換えられるだろう。コストカット、そして健康面における要因が更にこの産業革命を加速させる。サービスセクタにとってはデータの移動のスピード及び質が鍵を握り、ソフトウェアセクタに速くて信頼できるソリューションの開発という挑戦を課す。ソフトウェア投資は未だにマッピング及びナビゲーション(Airmap、Dronedeploy、PreNav)、そしてフライトマネジメント(Airware)に集中する。今後トレンドは操縦者の目視外飛行(BVLOS)及び配達ソフトウェアへ移っていくだろう。
4.地域的投資
地域的な投資は、徐々にシリコンバレー及び中国からヨーロッパへ移っている。フランスと英国はしっかりとした行政上のフレームワークの基盤があり、運用の経験から利益を得て優れた技術を持っているため、有益な投資が見込める。
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多くの国が協定やアライアンスを組む中で、国境を越えたディールフローが今後重要なテーマとなっていくことが予想される。米国と太平洋の国々におけるTPPや、米国とEUにおけるTIPPは直に合意に至るだろう。
5.UAVアプリケーション
主にハードウェアが先導する現在の投資市場によるプロダクトは、多様なアプリケーションに用いることができる。
サービスやソフトウェア企業へのセクタの移動は始まったばかりなため、アプリケーションそのものが更に重要性を増してくる。航空撮影のアプリケーションは投資のピークを迎えていたが(DJI、Yuneec、Ehang)、3D写真や動画の撮影(Spotscale等)や農業アプリケーション(PrecisionHawk等)への投資は昨年始まったばかりである。
最近の投資ディールやマーケットデータが現在のアプリケーション市場のトレンドを表している。油、ガス、ソーラーパネル、風力等の点検(Sky-Futures、Sharper shape)が近いうちに産業のスタンダードとなるだろう。最も期待されメディアに取り上げられがちな輸送や配達(医療、食品)におけるアプリケーションは、巨大な投資の需要を呼びこむ前に越えなければいけない技術上及び行政上の障害がまだ残っている。