シミュレーターは役に立つか
新型コロナウィルスの影響で、外出自粛が長期化しています。撮影の案件もいったん止まってしまい、最近ドローンを飛ばせていません。こんな状況下では操縦の腕も鈍ってしまいそうです。
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トイドローンやマイクロドローンを室内で飛ばすという事も可能ですが、一般的な空撮ドローンとはちょっと感覚が違います。練習にはなりますが、やはり大空に向かって飛ばしたいですよね。そうなると、パソコンで動くシミュレーターの出番です。
そもそも、シミュレーターで本当に訓練になるのかといわれますと、「人による」としか言えないかなと思います。
私はドローンスクールの講師もしているのですが、体験会や講習の一部にシミュレーターを導入しています。その際、色々な方の操作の様子を見てきたのですが、大概とても荒い操作になります。現実味がないので緊張感もなくなるようです。シミュレーターをやることにより逆効果になる方もいました。もちろん上手に操作できる方もいます。
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私個人の感覚だと、ゲーム慣れしていたり、実際に飛ばしたことがあると、現実での操作感をイメージできるのでしっかり操縦できるのだと思います。なので、人によっては非常に有効です。いまいちなじめない方でも、操縦経験が増えることによって変わってくるかもしれません。
代表的なドローンのシミュレーター
WEB検索でドローンシミュレーターと検索するといろいろなものが引っ掛かります。そこで、今回は私が触ったことのあるシミュレーターを紹介します。ドローン専用のものだけではなく、ラジコン用のシミュレーターも含まれます。
一人称視点で飛ばすレースドローン用のシミュレーターは今回省きます。あと、windowsのみになります。MACの人、ごめんなさい。MACで動くものも無いことはないのですが私がwindowsユーザーというのもあります。
■RealFlight 9
現在ではRealFlight 9が発売されています。もともとはラジコン飛行機やラジコンヘリなど空もの用のシミュレーターです。
特徴
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- 映像がきれい
- 収録機体、背景が豊富
- そこそこのスペックのPCで動く
- 専用コントローラー、ゲームコントローラー、ラジコン用コントローラー対応
なにより、ラジコン用のシミュレーターといったらRealFlightといってもいいほどメジャーなソフトです。懸念点は英語のソフトという事と、できることが多いので扱いが難しいかもしれません。
代理店が独自に日本語マニュアルを付属しているものを買うのがいいと思います。専用USBコントローラー付きで3万円近いので結構高価です。FUTABAなどのラジコンコントローラーをお持ちだったり、飛行機やヘリにも興味があればおすすめです。
■AeroSim RC
AeroSim RCはほとんど知名度の無いシミュレーターだと思います。ではなんでこのソフトを紹介したかといいますと、RealFlightよりも早くドローンに対応しており、私が初めて使ったシミュレーターだからです。現在もアップデートが続いており、去年末にはINSPIREのような空撮ドローンが追加されたようです。
特徴
ドローン用のトレーニングモードがあり、最初のころはとてもためになりました。コントローラーをつなぐためのUSBアダプターがドングルになっており、これを使わないと2分間で終了してしまうデモモードになります。
映像がしょぼい代わりに低スペックPCでも起動できます。ドングル付きで1万円以下、コントローラー付きで2万円以下なのでお求めしやすいです。ただ、日本語マニュアルもないので英語必須ですが、さほど複雑ではないので問題ないと思います。初期の背景に山があり、その頂上付近に1匹のヤギか牛がいるのですが、みんな最初に見に行きます。
■DJI フライトシミュレーター
DJI フライトシミュレーターはその名の通りDJI製のソフトです。公式に作られたものですので、実際の機種が収録されています。画面がとても綺麗で、DJI製のコントローラーが使用できます。
特徴
- 基本無料(一部制限あり)
- DJI製コントローラー接続可能
- ゲームコントローラーやキーボードでも入力可能
- 映像がきれい
DJI製のドローンをお持ちならばおすすめのソフトです。コントローラーは一部使えないものがあったり、MAVIC系のコントローラーは効かないボタンがあったり接続が不安定だったので、Phantom、INSPIRE、MATRICE系のものをお勧めします。
映像は綺麗ですが、その為にPCのスペックは3Dゲームがサクサク動くぐらいハイスペックでないと厳しいです。選択する背景によっても操作感が変わるほど影響がある印象です。DJI製のドローンをお持ちの方には、基本無料ですし、おすすめです。英語表記ですがさほど難しくはないので問題ないと思います。
※各シミュレーターにはそれぞれ作動条件などございますので、各自サイトなどで確かめてからご購入してください。
ドローン用シミュレーターの決定版は?
紹介したほかにもたくさんのシミュレーターがありますが、まだ決定版がないと思います。私が求める条件は
- VRゴーグル対応
- Bluetoothコントローラー
- トレーニングモード
- そこそこのグラフィック
- 導入のしやすさ
だと思います。特に、画面を見て操作するには遠近感もつかみにくく、視野角も狭く、臨場感もありません。なのでVRゴーグル対応というのがよさそうです。RealFlightは8からVRゴーグルに対応したようなのですが、VRゴーグルに対応するためにPCスペックがかなり求められてしまいます。Ocurus QuestのようにPCのいらないVRゴーグルに対応したシミュレーターが欲しいところです。
決定版がない。ないなら作ろうという精神ですから作ってみたいと思います。
手っ取り早く作るならunityを利用して始めればいいと思うのですが、私自身コードが書けないので、まずそこからになります。ゆくゆくは必要ですが、もうちょっと簡単に見た目だけでも作れるものがないか考えました。
まず最初に目を付けたのはNINTENDO SwitchのNintendo Labo Toy-Con 04:VR Kitです。
Toy-Conガレージという機能を使えば、簡単なゲームなども作成でき、VR対応だし、コントローラーも段ボールで作るか。と思ったのですが、さすがに機能が少なすぎて、画面に対して前後左右に移動はできるのですが、機体に対して前後左右に動けず、ドローンならではの向きを変えた時の操縦中の難しさを再現できませんでした。
次に目を付けたのは、SONY PLAYSTATION4用ソフトDreams Universe™です。
簡単に言うと、ゲーム機で動くゲーム制作ソフトです。それだけでなく、ほかの人が作ったゲームをネットと通じて遊ぶこともできます。公開されていれば、ほかの人が作ったキャラクター、音楽、仕組等すべて使うことができます。制作ツール、配信プラットフォーム、アセット共有まですべてができるようです。また、アップデートでVRゴーグルのPSVRにも対応するようです。
とりあえず形にするには手っ取り早いと思って始めたのですが、簡単なチュートリアルだけで約90個近くありました。そのほかにビデオチュートリアルまで。思ったより大変です。
まずはドローンらしきものをモデリングします。コントローラーなのでやりにくいですが、スティック型コントローラーのPS MOVEにも対応しています。
コントローラーの入力をドローンの移動につなげます。コードを書く必要はなく、パネルから入出力を線でつないであげるだけです。
つなぎ間違えると横に回転したり、
太陽に向かって飛び去るなど、色々起こりましたが、何とかなりそうです。この記事を執筆段階でもう少し形にするつもりでしたが、ちょっとてこずっております。今後はYoutubeの雑機屋チャンネルで進捗をご報告できればと思います。
新型コロナの影響で閉じこもっておりますが、やることが色々あります。新たな作業スペースも構築中ですし、動画も配信しております。新商品の構想もできてきました。時間はいくらでも必要ですね。まだお金にならないのが悩みですが。