行こうぜ!空の向こうへ! MAVIC AIR 日本最速フライトレビュー!
前回のレビューから間を空けずに今回もMAVIC AIRのレビュー後編である。
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眺めていても美しいMAVIC AIRだが、やはり飛ばしてみないとその真価はわからない。ということで、今回は「釣りアンバサダー」の中川めぐみさんのご協力をいただきながらMAVIC AIRを実際にフライトさせてきたのでレポートする。その基本性能は?MAVIC PROとの比較は?みなさんが気になるところをチェックしてきた(※機体のカメラ設定は全て「オート」で撮影しています)。
おもむろに小さなバッグからMAVIC AIRを…
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取り出した!
性能チェック(1)SmartCaptureを屋外で試してみた
離着陸から機体操作、カメラシャッターまで手のひらで操縦ができる「SmartCapture」。今まで屋内では試していたのだが、屋外の日光や風がある状況は屋内のようにうまくいくのか、実用的な機能なのか、検証をしてみた。
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結論、SmartCaptureはむしろ屋外のほうが屋内よりも反応がよく、機体の簡易的な操縦はスムーズにできた。自分から離れたり近づいたりするところも滑らかに動く。パフォーマンスではなく、実用的なレベルと言っていいほどのレスポンスだ。また、今までのSPARK等のジェスチャーコントロールはカメラシャッターがなかなか認識しないこともあったのだが、MAVIC AIRのPEACEサイン型のシャッターはすぐに認識させることができた。ちょっとしたセルフィーで飛ばしたいときにはこれで充分かもしれない。
性能チェック(2)MAVIC AIR vs MAVIC PRO ホバリングテスト
当日の風速は強いときで地上付近3~4m/s。MAVIC AIR、PROともに最大風圧抵抗は約10m/sというスペックなのだが、実際のところこの2機種の間に違いはあるのだろうか。
※安全のためプロポは握っていますがホバリング中は基本的に操縦していません
風が強まる場面もあったが基本的に両機種の間に明確な性能差は見られなかった。小型のAIRが格段風に弱いという状況はなく、むしろ空気抵抗が少ない(と思われる)ボディデザインで横風の影響を受けにくいと思えるほどだ。一部購入検討者にあった風に弱いのではないか?という懸念もこれで消えたのではないだろうか。
静止画チェックHDRの実力は?
MAVIC AIRから新搭載となったHDR(ハイダイナミックレンジ合成)写真。明るい部分に露出を合わせた写真と通常の写真、暗い部分に露出を合わせた写真の3枚を瞬時に撮影・合成し、明るい部分が白く色飛びせず暗い部分も潰れない写真を撮る合成技術だ。こちらもMAVIC PROの通常の写真と比較してみた。
PROの写真は明るめに寄った写真となり、写真上部の岩場が白く飛び気味で写真手前の岩の影も潰れてしまった。AIRのHDR写真は上部の岩は白飛びせず下部の岩の影の中もディテールが確認できる。ただ、HDRは3枚の写真を撮影して合成するため動きの速いものはボケる傾向がある。今回も波がボケているのだが、被写体や撮影の方法には少し注意が必要だ。
動画チェック4K 100MbpsのMAVIC AIR、4K 60MbpsのPROとの差は?
何より気になるのはやはり動画の画質。DJI GO4の設定はMAVIC PROと同等だ。ビットレート(1秒間の情報量)が60Mbpsから100Mbpsに大容量化したMAVIC AIRの実力はいかに?
MAVIC AIRのマニュアル設定画面。PROと同等だ
元映像ファイルの500%拡大比較
MAVIC AIR(左)、MAVIC PRO(右)
※画像をクリックすると拡大します
YouTubeにアップした映像でどこまで違いがわかるか難しいところなのだが、元ファイルの映像を見る限り、AIRの映像はPROと比較してノイズが少なくクリアな印象を受けた。細部もくっきりと見える。また、Phantom 4 Proの映像と比較するとさすがに細部や色の再現性のレベルが段違い。これが1インチセンサー搭載のPhantom4 PROの実力か(MAVIC AIRは1/2.3インチ)。ここは価格差が2倍ほどあることを考えると比較対象ではないのだろう。
おまけ:Quick Shot新機能「アステロイド」
自動撮影機能Quick Shotに楕円形の軌道を描く「ブーメラン」と流行りの360°カメラで撮影した「リトルプラネット」的な動画効果が得られる「アステロイド」が追加された。今回はアステロイドを試してみたのだが、SNSにちょっとアップするにはとても楽しい動画が簡単に撮ることができた。ぜひ、みなさんにも遊んでほしい機能だ。
MAVIC PROよりも一回り以上小さくなったMAVIC AIR。飛行性能は逆に一回り以上頼もしくなった。挙動は少しカクつくMAVIC PROよりも少し滑らかになったPlatinumに近い。SPARKのような携帯性やエンターテインメント性に加えてPhantomシリーズに近い安定性と高画質を手に入れたMAVIC AIRは、今年いろいろな場面で活躍することは間違いない。めぐみさんも全国各地の釣り場を巡りながらMAVIC AIRで映像にその様子を収めて行きたい!とテンションが上がりっぱなしだった。
今回のドローン女さん
中川めぐみ(なかがわめぐみ)
釣りアンバサダー/ドローングラファ修行中。釣りを通して日本全国の食、景観、文化などの魅力を発見し、webを中心にメディアなどで発信する。2018年は100ヶ所で釣りをすることが目標。