テロ対策に特化した展示会・シーキャットで、ウッズはシンガポールの防衛関連企業・STエンジニアリングが開発したカウンタードローンシステム(Counter Unmanned Aerial System/CUAS)を出展した。
CUASではビルの屋上などに設置し、周辺を常時監視・警戒する固定型のシステムが一般的である。だが、イベント会場など、短期的にCUASを使用したいケースもある。そこで活用できるのが、ブースに出展されていた「高機動ワンボックス型CUAS即応キット(RDK)」だ。

コンテナボックスのフタを開け、内部に格納されているアンテナを立てて使用する。固定型で使用されるアクティブレーダーを除いているためややパフォーマンスは下がるそうだが、必要な現場へ運搬でき、迅速に展開できる点が強みだ。半径2~3kmの範囲に飛来するドローンを検知する。
検知方法として、既存の多種多様なドローンのモデルがあらかじめデータベースに登録してあり、飛来した機体を照合・識別する方式を採用している。この方式では、データベースに登録されているドローンのモデルであれば、正規の飛行でも悪用目的でもすべて検知可能だ。一方で、未登録のモデルは検知ができないという特性を持つ。

同社がCUASについて重要施設への導入の提案を進める一方で、民間企業も関心を寄せている。不審なドローンに対策する場合、機体の破壊といった無力化の措置も検討される。だが、他者の所有物を損壊することになり、民間企業が行うと法的責任を問われる可能性も考えられるため、ハードルが高い。
とはいえ、無力化を行わない、検知だけの運用であっても、民間企業がCUASを導入する意義は非常に大きい。例えば空港において、いたずらなどで侵入したドローンを事前に検知できれば、航空機の離着陸を一時ストップさせるなど、事故が起きる前に迅速な対策や安全確認ができるようになる。
なお担当者は、カウンタードローンに関する需要は当面の間拡大し続けるものの、主要施設への導入が一通り行き渡れば、将来的には市場が飽和期を迎える可能性があるという見方も示していた。