同事業は、無人アセット防衛能力を強化するための国家防衛戦略の一環として実施される。
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国家防衛戦略に基づく無人機開発
今回の研究は、令和4年に国家安全保障会議および閣議で決定された「国家防衛戦略」に基づいている。この戦略では、無人アセットを用いた防衛能力の強化が掲げられ、今後10年以内に本格運用を目指すことが求められている。防衛力整備計画の中では、無人アセットは、情報収集、警戒監視、偵察、ターゲティング(ISRT)など、多岐にわたる用途で使用される予定となっている。
事業の概要
防衛装備庁のVTOL型無人機の共通化技術研究は、部隊運用上の需要が見込まれる質量150kg未満の滑走路非依存型の機体を対象とし、試作する無人機にオープンアーキテクチャ技術、モジュール設計技術及びDX化による迅速設計製造技術、並びにこれらの技術をインテグレーションし無人機システムに実装する技術(無人機の共通化に係る技術)を確立し、他国への技術的優位性を確保することを目標としている。
研究費と実施期間
総事業費は約46億円で、研究期間は令和7年度から令和9年度までが予定されている。その後、令和9年度から令和10年度まで所内試験が行われ、その成果の検証が進められる。これにより、無人機の共通化技術の確立を目指す。
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技術研究の必要性と有効性
この研究の必要性について、防衛装備庁は「周辺国では無人機の研究開発が進んでおり、日本もそれに対応するため、共通化技術の確立が急務」としている。現在市場に出回っている無人機は、機体や管制装置がシステムごとに異なるため、オープン規格の導入が効果的であるとされている。
技術の確立により、最新技術の迅速な取り込みや、戦闘環境の変化に対応する無人機の開発が可能になります。これにより、拡張性や汎用性が確保され、費用対効果も高いと見込まれている。
結論
同事業の実施、各種技術の確立が見込まれる。これらの成果については、研究試作および所内試験により検証する。これらの検証結果が得られた場合には、技術競争の激しいこの分野での無人アセット防衛能力優越の確保を図ることができ、その結果、自衛隊の能力強化に資することが見込まれるとした。
これらは自衛隊のニーズに合致した高度な防衛装備品を創製するための極めて重要な成果だとして、最終的に政策目標である我が国自身の防衛体制の強化につながると評価した。
同事業は国家防衛戦略および防衛力整備計画に記載された無人アセット防衛能力に資する研究であり、また、政策体系上の位置付けも一致しており、政策評価の観点からも同研究に着手することは妥当だと判断している。防衛装備庁は令和7年度に46億円の概算要求を行う予定だ。