事業の概要
中小企業イノベーション創出推進事業は、革新的な研究開発を行う中小企業(以下:スタートアップ等)による研究開発を促進し、その成果を国主導の下で円滑に社会実装し、我が国のイノベーション創出を促進するためのSBIR(Small/Startup Business Innovation Research)制度に基づいて行う補助金事業。
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同事業では、特定の点検業務(送電線、橋梁、ダム等)を大幅な効率化するために、ドローン点検をシームレス化するフレームワークに取り組む。Intent Exchangeはドローンの運航管理を担い、スカイマティクスは空撮画像の処理解析を担う。
同事業は、実施期間が2027年3月末まで、補助金の金額は約7億円を予定している。最終的な金額は、この額を上限として、確定通知書により確定する。
事業の背景と目的
日本のインフラ老朽化は大きな社会問題となっており、ドローン点検の活用が期待されている。しかし現状は、様々な属人的な作業があるために、ドローン点検が効率的とは言えない。例えば、ドローン運航では航空局への申請業務の他、地上リスクや空中リスクを考慮する必要があり、運航者による属人的な判断が必要とされている。また、画像処理による老朽箇所特定についても、空撮で得られた2次元画像において特定された老朽箇所が、実際の構造物のどこに相当するのかを把握することが手間となっている。
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そこで、Intent Exchangeは、国際標準に基づく運航管理が我が国に導入されることを見据え、地上・空中リスクをAIで低減するドローン点検ソリューションなどを開発。また、スカイマティクスは、2次元画像において特定された老朽箇所を3次元モデルの中で特定・表示する技術などを開発する。これらによって、ドローン点検における一連の業務がシームレス化されるとしている。
事業成果の展開
事業成果は、インフラ点検を行う行政等の事業者に提供していくという。特に、人口減少が進む地方においてもデジタルによる恩恵を受けられるようにする「デジタルライフライン全国総合整備計画」などで、活用できるよう技術開発をしていく方針だ。
さらに、国際標準に則った運航管理技術であることを強みとして、事業成果の展開は海外も視野に入れる。