リスクマネジメント検討会は、東京海上火災保険株式会社(以下:東京海上日動)と株式会社三菱総合研究所が共同で事務局を務めている。
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背景
2022年12月に改正航空法が施行され、有人地帯上空での補助なし目視外飛行(レベル4飛行)が実現したことにより、急速に拡大するドローンの活用や、将来の空飛ぶクルマの活用を見据えたリスクマネジメントが求められている。
2021年度に東京海上日動の提唱により設立された「リスクマネジメント検討会」では、事務局を務める東京海上日動と三菱総合研究所が共同で関連する産業の事業者や研究者、法曹界等の多面的な産官学と連携し、国内外で進展するドローンおよび空飛ぶクルマの実用化・事業化に向けた環境を整備するために、リスクを網羅的に列挙・整理した基礎資料の作成を検討していたという。
リスクマネジメント検討会によると、広く無人航空機を運航する事業者に使用してもらうことで、リスクチェックの質を標準化し、社会受容性の向上のために必要な安全性の確保に貢献するため、同チェックブックを無償で提供することにした。
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「空飛ぶクルマ・産業用ドローン事業におけるリスクマネジメントチェックブック」の概要
同チェックブックは、国内の民間事業者が無人航空機または空飛ぶクルマを運航するにあたり、発生しうるリスクを以下の項目ごとに把握し、対策を行うためのチェックブック。5分類、約200のチェック項目で構成されている。
- 安全管理体制の定期的な確認
運航事業者の安全管理体制が確保されているか - 地上リスク(地上の被侵害利益)
無人航空機および部品や積載物が落下した場合に地上に及ぼしうるリスク - 空中リスク(その他の航空機)
有人航空機やそのほかの無人航空機をはじめ飛行体との空中衝突に繋がりうるリスク - 運航におけるその他の第三者権利の侵害リスク
プライバシー及び財務など、第三者の権利の侵害を含むリスク - その他の事業者自身にとってのリスク
運用を行う上で事業者に財務面で発生する損失など、事業者の運航リスク
今後について
空飛ぶクルマ・産業用ドローン事業におけるリスクマネジメント検討会では、同チェックブックを土台とし、今後新たに発生しうるリスクを網羅的に想定して適切な対策を促していくことで、将来にわたってドローンおよび空飛ぶクルマを活用した事業の実現に貢献することを目指すとしている。