12月19日、「空飛ぶクルマ」および物流ドローンを開発する株式会社SkyDriveは、JA愛知厚生連足助病院、豊田市と共同で、物流ドローン「SkyLift」を活用し、災害時に医療物資と食料品を空路で運搬する実証実験に成功したことを発表した。
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SkyDriveはこれまで、物流ドローンの活用について、豊田市次世代航空モビリティ協業ネットワークの活動の一環として、足助病院や豊田市と検討を重ねてきた。今回、豊田市民の安全と地域の持続的な発展を目指し、足助病院主導のもと医療物資等を運搬する実証実験を実施する運びとなった。
実証実験概要
愛知県豊田市の足助町にある香嵐渓は、毎年多くの観光客が訪れる観光名所である一方、南北を山に囲まれ、足助川・巴川に挟まれているという立地特性があり、自然災害が起きた際、橋が没落してしまうと孤立する恐れがある。このような有事を想定し、同社の物流ドローン「SkyLift」を活用し、医療物資等を運搬する実証実験を実施した。
実施日時 | 2022年12月19日(月) 14:00~14:30 |
飛行概要 | 飛行ルート:豊田市足助支所から、巴川対岸の香嵐渓広場まで 飛行距離 :約600m 飛行時間 :5分10秒 輸送物資 :医療物資(医薬品・医療材料)、食料品等約13kg 荷下ろし :着陸し医療物資等を荷下ろし |
想定シナリオ | 地震が発生。香嵐渓を囲う巴川に架かる橋が地震の影響で使用不可の状況に。香嵐渓において取り残され、不調を訴える観光客が発生するも、陸路では必要な物資を届けることができない。足助病院から届いた医療物資等を、物流ドローン「SkyLift」を活用して、豊田市足助支所から香嵐渓広場へ空路で運搬する。 |
実施体制 | 主体:株式会社SkyDrive、JA愛知厚生連足助病院、豊田市 協力:株式会社三州足助公社、足助観光協会、足助警察署、足助商工会青年部、巴川漁業協同組合 |
使用機体 | サイズ:全⾧1.9m×全幅1.2m×全高1.0m プロペラ展開時:全⾧2.5m×全幅1.9m×全高1.0m 機体重量:35kg バッテリ重量:20kg 最大ペイロード:30kg 最⾧飛行距離:2km(1km往復の運用) 最大飛行速度:36km/h(10m/s) 最大飛行時間:9~15min(※積載重量による) 耐久環境 耐風:定常7m/s 気温:0℃-40℃ オプション:ホイスト機構 ※ホイスト使用時の最大ペイロード20kg |
物流ドローン「SkyLift」について
SkyLiftは、1回の飛行で30kgの重量物の運搬が可能で、30kgの荷物を運搬すると9分程度、往復2km程度の飛行ができる。また、着陸せずにどこでも荷下ろしできるホイスト機能があるため、地形的に自動車やクレーン、ヘリコプターの活用が難しい場所や、災害時で道路が使用できない場合等、高低差運搬を中心としたシーンで活用できるのが大きな特徴だ。
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またサイズは全⾧1.9m×全幅1.2m×全高1.0mとコンパクトのため、利用場所までワンボックスカーで簡単に運搬が可能。操作に関しても、タッチパネルのシンプルな操作で行先を設定するだけで、自動運転で重量物を運搬できる。なお、国内ドローンメーカーとして日本で初めて、航空・宇宙及び防衛分野の品質マネジメントシステム「JIS Q 9100:2016」認証も取得している。