11月29日、産業用水中ドローン「DiveUnit300」を開発した筑波大学発のスタートアップ、株式会社FullDepthが、日本電信電話株式会社(以下:NTT)、株式会社NTTドコモ、NTTコミュニケーションズ株式会社が行った共同実験「世界初、海中音響通信技術を用いた完全遠隔無線制御型水中ドローンの実現」に技術協力したことを発表した。
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本実験では、NTTが独自に研究開発した海中音響通信の高速化を実現する時空間等化技術と安定化を実現する環境雑音耐性向上技術を用いて、世界で初めて浅海域における伝送速度1Mbps/300mに達し、既存技術の10倍の伝送速度となる無線伝送実験に成功した。
同社は、NTTが開発した海中音響通信の特性に合わせた水中ドローンの制御システム構築を担当し、水中ドローン「DiveUnit300」を使用し本技術に対応した世界初「完全遠隔無線制御型水中ドローン」を開発。海上にある音響通信装置が水中ドローンに対して制御信号を送信し、水中ドローンは制御信号に従い水中を移動・撮影を行い、撮影した映像のストリーミングデータを海上にある音響通信装置へ送信する。
これにより、従来の有線制御型水中ドローンでは困難な狭いエリアの潜航や洋上風力発電のメンテナンスも、海上から水中映像を確認しながら水中ドローンを遠隔操作することが可能に。水中ドローンを使用した海中設備点検などの作業性向上や効率化が期待できるとしている。