アメリカ屈指の救援機関であるUnited States Agency for International Development(USAID)は、ジカウイルス対策のアイディアを募集したCombating Zika and Future Threats: A Grand Challenge for Developmentのファイナリストを発表した。
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3千万ドル(約35億円)の資金を分け合い、この恐ろしいウイルスと立ち向かうファイナリスト中には、ドローンスタートアップVayuが入っている。USAIDの同チャレンジでは「今後世界がジカウイルス感染を防ぎ、守り、そして対処していくことを援助する最新のアプローチ」を世界中のイノベーター達に呼びかけた。
同機関は900以上の応募を受け、今年8月に21人の一次優勝者を発表した。その中でVayuは、ウイルスが感染した村へ医療器具やサンプルを届けるUAVシステムの開発のために資金援助を受けている。
ジカウイルスは主に蚊を介して感染し、先天的欠損症や慢性疾患をもたらすとされている。Vayuのメインドローンモデルは、垂直離陸型のハイブリッド固定翼機Courierである。一度離陸すると、二つの推進ファンが縦から横向きへとピボットする。Courierは最大飛行距離60km、最大積載量2.2kg、連続飛行時間60分となっており、飛行ルートや天気情報を表示するスマートフォンアプリを使って自律飛行を行う。
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同社は、同じくUSAIDに資金援助を受けたプロジェクトとして、Stony Brook Universityと組みマダガスカルの田舎の村へ薬やラボサンプルを届けようとしている。今年始めには、村から近くのStony Brookの研究施設への長距離自律飛行のパイロットプログラムを開始した。Vayu CEO Daniel Pepper氏は次のようにコメントしている。
Pepper氏:アクセスが難しい新興国の村の公衆衛生に対するVayuの功績は、自律飛行機体の未来に対するそれと同じくらい大きい。
新興国における病気との戦いにおいて、ドローンは大きな戦力と成り得る。インドでは政府のプロジェクトとしてドローンを使用してデングウイルスのマッピングを行っている。得られたマップを使うことで、グルガーオンでは駆除剤の散布効果を最大化すべくウイルス感染の進んでいる場所を特定している。