商業用自律ドローンシステムを開発するKespryは、現地時間6月21日に、DCM VenturesやLightspeed Venture Partnersを含む企業からの1600万ドルの資金調達をもって、シリーズBのエクイティファイナンスラウンドを締め切ったと発表した。
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ゴールドマンサックスは今後5年間で商業用ドローンの売上が206億ドルを超えると予測しており、グローバルなドローン市場の中でも成長が早い領域だと言う。北米の建設会社の上位5社のうち3社が既に顧客となっているKespryは、複数の市場において顧客数が伸びている。他にもFluor、Lehigh Hanson/Heidelberg、Sully-Miller/COLAS、Terus Construction、Webcor、Whitaker Contracting、Woolpert等、あらゆる企業を顧客としている。
Kespryは企業が展開しかつ広まりやすい、フルスタックの自律ドローンシステムを提供している。Kespryを選ぶことで、企業にとっては航空情報をより簡単に集め分析し、共有できるようになる。またKespryのシステムはサーベイの頻度を増やしつつも時間とコストを下げることが可能だ。現在のKespryの顧客は一月に10フライト以上を行っており、月ごと、四半期ごと、年ごとに行われていた今までのサーベイの数を大幅に増やしている。Mathy Constructionの一部門であるMilestone MaterialsのジェネラルマネージャーHeath Waddell氏は次のようにコメントしている。
Waddell氏:先週Kespryのドローンを使って200エーカー以上の敷地を3時間以内で点検することができた。各サイトの状況や備蓄品の量などを算出し、各サイトの等高線地図や3Dモデルまで取得した。
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今回のKespryのシリーズBラウンドにおける主な出資者は、アメリカやアジアで280以上のテクノロジー企業に出資してきたベンチャーキャピタルDCM Venturesであった。同社ジェネラルパートナーであるJason Krikorian氏は次のようにコメントしている。
Krikorian氏:あらゆるシーンにおいて価値あるソリューションを提供する能力のあるKespryにとても感心した。DCM VenturesはKespryチームにジョインし彼らのグローバルな目標をサポートしていくことをとても嬉しく思っている。
2014年10月に行われたKespryのシリーズAラウンドにおいては、Lightspeed Venture Partnersが1000万ドルの出資を行っており、今回のシリーズBでも追加投資を行っている。Lightspeed Venture PartnersのJohn Vrionis氏は次のようにコメントしている。
Vrionis氏:Kespryの最初の出資者として、商業用ドローン市場を牽引していけるワールドクラスのチームであると確信がある。同社は全てのセールス目標を上回っており、エンジニアリングにおいても誰もできなかったことを行っている。同社のサポートを続けられることを誇らしく思う。
同ラウンドでの新たな出資者には他にもシリコンバレーのSpectrum 28、元NFLスターHarris Barton氏率いるH.Barton Asset Management、ロボティクスやマシンインテリジェンスの出資を主に行うRothenberg Ventures、そしてシリコンバレーのトップリーガルファームWilson Sonsiniがある。KespryはNVIDIAと提携を組み、建設器具や素材の自動判定及びトラッキングを行う新たなディープラーニングモジュールの開発も行っている。NVIDIAの副代表兼ジェネラルマネージャーDeepu Talla氏は次のようにコメントしている。
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Talla氏:Jetson TX1を載せたKespryのプロトタイプドローンは、将来ロボットやドローンが自ら見て、考え、動くというビジョンを体現している。