ELIOS 3は、作業時間の短縮だけでなく、作業員の業務負担軽減や安全確保、さらには点検品質の向上・仮設費用の削減にも貢献しているという。
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ELIOS 3導入の背景
近年、インフラ施設の点検作業において、作業員の高齢化に伴う人材不足と、技術継承が喫緊の課題だ。特に、長年の経験とノウハウを持つベテラン作業員の引退や設備の老朽化が相次ぐ中で、少数の作業員で効率的な点検を実現することが求められている。
この課題に対し、東北電力グループである東日本テクノサーベイは、ドローンをはじめとする様々な技術を活用し、作業効率の向上や作業環境の改善に取り組んでいるという。
同社では、ELIOSシリーズの最新機種であるELIOS 3の効果を検証した結果、その抜群の飛行安定性と操作性の良さにより、飛行経験の浅い操縦者でも十分に点検作業を遂行できると判断、導入した。
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ELIOS 3導入による成果
同社では、ELIOS 3の導入により、水力発電所や火力発電所における点検作業の効率化と安全性の向上を実現した。
水力発電所の水路内点検
従来、水力発電所の水路内点検は、人が直接水路に入り目視により行われているが、水路によっては急傾斜や暗所、狭所等を有する現場も多く、100m程度の点検を行うのに丸1日かかる個所もある。このため、作業員の安全面でのリスクや業務負担、作業員による点検精度のバラつきや変状個所の見落とし等が大きな課題だ。
今回ELIOS 3の導入により、このような現場の点検作業時間がわずか1時間程度と大幅に短縮された。さらに、作業員が暗くて狭い水路内に入る必要がなくなり、作業環境や安全性が大幅に向上した。また、付属ソフト「Inspector」によるデータ化(3次元点群データ)により、点検品質も従来に比べ一層向上した。
②火力発電所内での緊急点検
火力発電所では、地震発生後の緊急点検においてELIOS 3が活躍した。従来、大きな地震発生後には設備内に仮設足場を設置し、人による目視点検を行うが、通常運転できるまでに仮設の設置・撤去を含め2~3週間の点検期間を要し、かつ数百万円の仮設費用がかかっていた。
担当者は、次のようにコメントする。
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設備の定期点検や緊急点検等でELIOS 3を活用し、工期短縮や仮設費用削減など目に見える形で成果を上げています。また、ELIOS 3に搭載されているLiDARにより点群データが取得されるため、複雑な設備の形状把握などの面でもお客様に大変喜ばれています。
今後もドローン等の新技術を活用し、インフラ設備の持続可能性を支えるための取り組みを続けてまいります。また、測量ペイロード・UT検査ペイロードといった魅力的な追加ツールが発表されましたが、今後もユニークなペイロードオプションの追加に期待しています。