東京都23区内の人口集中地区(DID)での固定翼ドローンの飛行は、国内初となる。
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エアロボウイングは国内のドローン業界初となる垂直離着陸型固定翼ドローンとして2020年10月に発売し、航続距離は最長50km、最高速度100km/h、最大積載可能重量は1kgとなる。長距離・広範囲の点検、監視等に適している利点を生かし、山間部の砂防点検、送電線の点検、海域での監視などさまざまな目的で活用されている。
今回、実証実験を行った荒川下流部は、国の資産や社会経済活動の中枢機能が集積しており、将来的に河川上空で複数のドローンによる飛行が想定されている。以前から荒川下流河川事務所ではドローンを活用した河川巡視の検討を進めており、この取り組みに同社も参加していた。実証実験は長距離にわたる点検目的のため、最長50km飛行が可能なエアロボウイングが有効であることが確認され、同社が運航を担うことに至ったという。
実証実験内容
実証実験は、災害発生時に広域での河川や高速道路などの構造物の被害状況を確認し、迅速な状況把握と復旧計画につなげることも想定し、東京都江戸川区清新町付近の荒川河川敷で行われた。
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ドローンの離発着所の荒川の葛西ジャンクション付近の船着き場から小松川ジャンクション付近まで、首都高速道路の上空を避け荒川河川上の往復約14kmの距離をわずか10分で飛行し、上空130mから撮影。撮影した動画はLTE回線を通じてリアルタイムで関係者の事務所に転送され、撮影映像の確認を行った。
今回、滑走路が不要な垂直離着陸型ドローンの特徴を最大限に生かした実証実験として成功を収め、災害発生後、迅速な被害状況の広域的な点検手法として有益な検証の機会となったという。
2022年12月、改正航空法が施行され有人地帯で目視外飛行が可能となるレベル4の解禁に伴い、同社は今後も同様の実験や検証等に積極的に協力し機体性能の向上を図ることで、ドローンの社会実装の可能性を拡大させていくとしている。