株式会社ロボデックスが開発した日本初・水素燃料電池専用ドローン「Aigis One(アイギス・ワン)」の試験飛行が、6月16日に実施された。
同機は、株式会社ジェイテクトの高耐熱リチウムイオンキャパシタと補助電源システムを搭載し、ドローンの運動性能を補助したという。
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飛行時間は30分程度を複数回繰り返し、安定した飛行を収め、今後の長距離飛行の可能性を確信したという。今後さらに改良を重ね、10月には長距離の試験飛行を実施予定。
→Japan Drone 2022・株式会社ロボデックスブース「Aigis One」の取材レポートはこちら
高耐熱リチウムイオンキャパシタは、二次電池に分類される蓄電デバイスで、電気の出入り(放電・充電)が非常に早く、出力密度に優れている。繰り返し充放電による性能劣化が少なく、寿命が長いのが特長。水素燃料電池だけでは難しい大出力供給や、電量変動吸収が担え、ドローンの運動性能を飛躍的に高められるとしている。
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補助電源システムは、12Vの車両電源にキャパシタからの電圧を6V付加し、18Vの高出力化を実現。今回の試験飛行では、自動車向けに培った電源システムをドローン用の48V電源に改造し、搭載したという。ドローン電源電圧を最大65Vまで昇圧し、最大電力を最大出力2400Wから3250Wまで引き上げられるとしている。
ジェイテクトの高耐熱リチウムイオンキャパシタは、自動車業界だけでなく、工作機械、建設機械、鉄道、ドローンをはじめとした新たな物流インフラなど様々な領域での拡販を進め、補助電源、予備電源、発電装置の機能安定化、電源回生、メイン電源として顧客のニーズに合った多様な形で提供していくという。