今年は、初の西海岸カリフォルニアで開催
毎年、開催都市を変えながら開かれる米国最大規模の無人機の展示会「AUVSI XPONENTIAL」が、今年はカリフォルニア州・サンディエゴで開催されている。
会場となったサンディエゴ・コンベンション・センターは横長な会場レイアウトのせいか、端から端まで歩くと結構な運動量となる。
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初日のキーノートはAUVSIのCEO・Michael Robbins氏が登壇し、今まで以上に関係各社・ステークホルダーが協力して業界を盛り上げていく必要があると語っていた。
CEOに続いて登壇したのはDIUのDoug BeckとDefense NewsのCourtney Albonで、アメリカ防衛省が最先端の技術を取り入れていくために創設したDIU(Defense Innovative Unit)の役割や機能、今まで達成してきた成果などを語っていた。
世論を受けてタクティカル方面の展示化が目立つ
全てのブースを網羅はできないのだが、今年のXPONENTIALは、イスラエル、パレスチナ問題や、ウクライナ・ロシア戦争が続いていること、アメリカ・中国の経済摩擦の影響もあるのか、昨年以上に防衛、軍需関連の機体やサービス展示が目立っていた。
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毎年参加していると、XPONETIAL独自の時代の潮流がうっすらと感じられるようになってくるが、今年は特にタクティカル(防衛関連)がさらに多いように感じるXPONENTIALだった。
日本からの出展も。ロボットアームのKailas Robotics社
また、今回筆者はいつもの展示会取材だけでなくKailas Robotics社としてXPONENTIALに初出展した。
Kailas Roboticsはドローンなどに搭載可能な小型高性能ロボットアームを開発しており、ホバリング時にドローンが揺れたり動いたりしても、正確にターゲットとなる目標物を掴むことができる特許技術を使ったアームを展示している。これによって遠隔地や高所でのサンプル採取や不審物処理、アーム先端に検査機器を搭載しての外壁検査など、これまでドローンができなかった物理的な作業を可能にする。展示会ではドローンの動きをシミュレートしたジグにDJI M300を取り付けドローンが揺れている状況でターゲットを掴むデモを披露した。
来場者からの反応も良く、特にロボットアームの研究者や技術的に詳しい方々からの反応はすこぶる好調だ。と言うのも、通常ロボットアームはしっかりとした土台の上で動作することが前提となっており、土台が動くと機能しないという前提で作られている。我々のロボットアームはその前提条件を打ち破り、搭載するプラットフォームが動いていても、正確にターゲットを捕捉することが可能となっている。
今後はドローンだけでなくUGVや農業収穫ロボットへの展開など多方面に展開する予定で、一緒に実証実験などを行なってくれる企業を募集している。