第9回国際ドローン展は、去年と同じくプラントメンテナンスショーやi-Construction推進展などと同時に、「メンテナンス・レジリエンス2023」の総称として開催された。
- Advertisement -
今回、気になった展示ブースを簡単に紹介する。
AirX
AirXはEHangの代理店として、「EHang 216-S」を取り扱っている日本で唯一の会社だ。今は社会的認知度向上のため、実機による実証実験をすすめている。
AirX、空飛ぶクルマの沖縄離島間における海上試験飛行に成功
- Advertisement -
空飛ぶクルマの制度設計にも関わっており、社会実装を推進する一役を担っている。事業としてヘリコプターでの観光事業も展開しており、空飛ぶクルマでもそのノウハウを活用して観光用途での展開を想定しているという。
Autonomy HD
ACSL創業者の野波健蔵氏が2022年に設立したドローン企業。今回、自社製ドローン各種を展示しているなかで、一番目立っていたのが大型ドローン「Surveyor-X」だ。同機は対称軸間距離が1.8mとなる大型ドローンで、ペイロードが50kgとなる。飛行時間は10分。
アミューズワンセルフ
アミューズワンセルフは、自社製測量レーザーとドローンを展開している。一般的なドローンレーザー測量がつかっている近赤外域とは違い、同社製の測量レーザーは緑色域を使用しているため、より幅広いシチュエーションで活用できるという。今後ソフトバンクが販売代理店になることで、営業力を強化されるという。
JOHNAN
中国製水中ドローン「MONGOL」シリーズを展示。今回エントリーモデルとなる「M6」と、ミドルモデル「P4000-D」を初めて展示した。消防や海上風力発電での点検用途を想定しているという。
- Advertisement -
ACSL
今回、一番大きなブースを出していたのはACSLだ。ACSLは販売代理店と一緒に、ACSL製ドローン及びソリューションを幅広く展示した。先日発表されたRTKキットを装着したSOTENも展示しており、注目を浴びていた。詳細な仕様が気になるところだ。
AGL
エアロジーラボは、同社製ハイブリッドドローン「AeroRange G4-S」を展示した。ペイロード5kgで60分飛行可能で、増槽タンクを装着した場合はペイロードなしで200分飛行可能になる。
セブントゥーファイブ
屋内用ドローン「AIR HOPE SP-0502」と産業用ドローン「AIR HOPE AX-2601」を展示した。国産ドローンとして拡販を目指すという。
広和
マリンシステム部では、海洋開発の水中ロボットを始めとする海洋機器の製造及び海洋開発を行っている。今回は、中型水中底面掃除ロボットを参考出展した。
最近の展示会では、測量ドローン+測量データ分析ソフトといった、ドローン+αの提案が多くなってきている。実際にドローンをつかったソリューションの展示では、ドローンとソフトウェアを一括パッケージで提供していることがほとんどだ。
特に風力発電設備や太陽光発電施設、プラントの点検ソリューションにおいてドローンの利活用が着実に拡がっていると感じる。
しかし今後の拡がりについては、視点を変える必要があるように思われる。今回、プラントの点検ソリューションの開発エンジニアに話を聞く機会があったが、ドローンだけではすべてをカバーするのは難しいという。
プラント点検ソリューションは、屋外点検はドローンで、屋内点検は自律AIロボットをつかい、取得したデータをクラウドで統合・管理するのが最適な着地ではないかということだ。
実際に、ドローン+ロボットのソリューションは、JIWにより発表されている。
ロボットとドローンを融合したインフラ点検ソリューション「ugo +drone」を発表。陸と空の全方位点検が可能に[Japan Drone 2023]
今後、ドローンにロボットなど無人機を組み合わせた、より高度なドローン+ONEのソリューションが増えていくように感じる。