毎年多彩なバリエーションの機体やソリューションを大規模ブースで展示しているブルーイノベーション。今回は新リリースのソフトウェアで格段に使いやすくなった暗所・狭所の点検ドローン「ELIOS 2」と送電線を自律的に点検することができる「送電線点検用ドローン自動飛行システム」が注目だ。
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ELIOS 2×Inspector 3.0で屋内点検箇所の特定をシンプルに!
ELIOS 2は屋内の非GPS空間で運用ができる点検用小型ドローン。暗所だと10,000ルーメンの高輝度ライトを照らすことによって鮮明な画像を撮影できる。また、ガードが360°装着されているので衝突耐性もあり粉塵環境でも飛ばすことが可能。
ビジョンセンサー+オプティカルフロー(ゆらぎを検知するセンサー)によって安定して飛行することができるのが特徴だ。操縦はプロポによる手動だが気圧センサーを搭載した機体なので高度維持は安定しており、距離ロック機能もあるので壁までの距離を一定にして上下移動するなどの半自動的な運用が可能という。
Inspector 3.0はELIOS 2専用の解析ソフト。飛行経路を3D点群マップ化し、欠陥箇所の位置を簡単に特定することができる。通常、屋内の点検では位置情報の取得が難しいため、膨大に撮影した写真や動画を確認しながら欠陥箇所を見つけたとしても、それが構造物のどのあたりの写真・動画なのか特定するのに時間がかかってしまう。
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Inspector 3.0では、飛行した空間の3D点群マップ作成と飛行ルート(赤ライン)表示+xyz座標情報で飛行開始ポイントからの距離なども検知できるため不具合の場所を特定することがとても容易になった。
ELIOS 2+Inspector 3.0は、屋内空間の中でも過酷な場所、プラント設備のボイラーや煙突、タンクの中など閉所暗所で用いられることを想定しているとのことだ。
あるようでなかった「送電線点検用ドローン自動飛行システム」
送電線は常にたわみがあり、カメラで送電線を検知しようとしても画角から外れてなかなかうまくいかない。ブルーイノベーションの送電線点検ソリューションは一般的なドローンにも搭載可能な対象物検知センサーで自動かつリアルタイムに送電線の位置を検知・自動追従するので特別な操縦技術がなくても送電線の点検が効率的にできる。
開発時にはカメラの画像解析技術を使ったり、対象物検知センサーを使ったりと何度も試行錯誤しながら現在の形ができあがったという苦労話もありつつ、今後はこの仕組を使って今まで検知が難しかった対象物の点検などにも活用の幅を広げていきたいという。
ミッションをベースに複数のドローンやロボット、各種デバイスを遠隔・目視外で自動制御・連携させることができる、ブルーイノベーション独自のデバイス統合プラットフォーム「Blue Earth Platform(BEP)」。
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複数のドローンやロボットをBEP で統合管理し、単体では成し得なかった広域での複数のミッションを同時に遂行することができる。もちろん、今回展示されていたバリエーション豊富なソリューションもBEPで運用することが前提となっており、これまで概念的なイメージが強かった「BEPによってできること」を具体的に示していた。