2022年に予定された「レベル4 都市部における目視外飛行」の開始などドローンの利活用はこれから否応なしに進んでいく。その際に必ず議論になるのは安全性だ。その最後の担保として、以前から機体落下時のパラシュート展開はさまざまな企業が研究・開発しているが、日本化薬もそのひとつ。
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日本化薬は日本で初めて産業用のダイナマイトを製造した歴史ある企業(1916年設立)。ダイナマイトのノウハウを応用して現在ではエアバッグ用インフレータ(エアバッグを膨らませるためのガス発生装置)などを製造している。そして、そのインフレータ技術をさらに発展させて開発中なのが産業ドローン用緊急パラシュート「PARASAFE」だ。
PARASAFE本体。筒型のとてもコンパクトな筐体
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ドローン側に設置された落下検知装置が機体の落下を検知すると重量約1kgのPARASAFEから12m2のパラシュートが展開される。25kgの機体であれば6m/s以下まで、10kgの機体であれば4m/sまで落下速度を抑えることができるという。
会場モニターより落下実験のようす
PARASAFEは現在開発中で2022年頃の発売を予定している。まだそれほど緊急用パラシュートを搭載した機体を見かけることはないが、今回のJapan Drone 2020の展示でも機体の大型化は顕著だったことを考えると、このような非常時対策の大切さは今後さらに求められることだろう。今後の開発状況にも注目していきたい。