DiveUnit300本体
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産業用に特化した水中ドローンを開発する株式会社FullDepthは、昨年秋に新製品としてリリースした「DiveUnit300」を展示していた。重量は約28kg、2名で持ち運びが可能という本体には、フルハイビジョンの高精度カメラと1,500ルーメン×4基の高照度ライトが装備されている。本体1機あたりの照度は合計6,000ルーメンで、オプションのアームを装備すれば、深海生物を採取したいという要望にも対応可能だという。スラスター7基を搭載しており、最大潜航深度は300mを誇る。
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セントラルユニット(PC・通信機器)
DiveUnit300最大の特徴は、テザーユニット(ケーブル)にある。3.00mmという超極細の光ケーブルで、長さは350m。電気信号と光信号の変換には、自社開発した光電変換装置を用いている。コネクタ結合方式は採用しておらず、これにより通信の安定性を確保した。また、水中で機体を動かす際には潮流の抵抗をダイレクトに受けるが、ケーブルが細ければそれを低減でき、機体は格段に扱いやすくなるという。それでいて、180kgの加重まで耐えられる。給電はできないが、バッテリー満充電で4時間程度の稼働が可能だ。
DiveUnit300の活用用途は幅広い。定置網、港湾構造物や洋上風力、ダムなどの点検のほか、下水道などの管内点検のニーズも高まっているそうだ。FullDepthのブースはいつ覗いてみても、見学者が絶えず訪れていたほか、COO吉賀智司氏の講演は多くの人々が聴講していた。
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余談だが、筆者がこのレポート書いている幕張メッセ内のカフェの後ろの席からも、「買おうかな」というビジネスマンの声が聞こえてきた。