CES2019では昨年に比べ、出展数が減っていたシングルドローンだが、実用に近いプロトタイプを韓国忠南大学がエウレカパークに出展していた。「DR.ONE」は基本的に屋内用で、丸い機体の中央に2枚のローターが重なるように配置された照明器具のような形をしている。
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意外に展示数が少なかったUFO型のシングルドローンの中でも実用化に近かった「DR.ONE」
中に入っているOLEDでまさしく照明器具のように光らせたり、広告や道案内表示など空飛ぶデジタルサイネージとして利用できる。
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広告表示の例
直径450mm、高さ300mm、重さ2.5kgで出力は378whあり、連続して40分間飛行が可能。出展されていたプロトタイプは3Dプリンターで成型されているが、周辺にぶつかっても壊れにくく、相手にダメージを与えないような使用する素材は今後検討するとしている。また、室内で利用することを想定して音が静かなのも特徴の一つだと説明していた。
「DR.ONE」を上から見たところ
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他にもカメラやLiDERなどのセンシング機能やソナーを使って室内でも安定して、正確な位置に飛ばせる。それらのセンサーは周囲の情報を収集できるので、たとえばモールのような広い場所では案内や広告を兼ねて、人の流れや位置を収集し、パトロールの役割も果たせる。自動掃除機と同じようにバッテリーを充電するドックがセットになっていて、自力でチャージしながら繰り返し何度でも飛ばせて、チャージ中も広告やサインとして使える。
バッテリー充電用のドックはお皿形で自動で繰り返し充電可能
さらにイラストのみの紹介だったが、本体の中央にロボットアームなど様々なオプションを必要に応じて取り付けられるようにしている。工場内や倉庫、ビニールハウス内の作物の点検などに使えるほか、水を運んでソーラーパネルの掃除をしたり、ペイロードは最大2kgを運ぶことがでる。
ブースで紹介されていたオプション事例
具体的な製品化の時期などは聞けなかったが、デジタルサイネージとしてドローンを活用するアイデアは以前からあるが主にバルーン型で、DR.ONEのようにOLEDを使って表示するタイプは少ない。制作コストという課題はあるが、実用化されれば人気商品になりそうだ。