本実証では、夜間に航空灯火設備の上空をドローンが自律飛行し、搭載カメラの映像で点灯状況を確認した。夜間環境下において、広範囲の灯火をまとめて点検でき、橋梁上に設置された進入灯についても上空から確認できた。

従来は、車両での巡回や、歩いて実施していた点検を、作業員が現地に赴くことなく上空から実施できる可能性が示された。これにより、人員をより付加価値の高い業務へ振り向けることで、安全で効率的な維持管理につながることが期待される。

背景
空港の安全運航に直結する滑走路灯、誘導路灯、進入灯などの航空灯火設備は、日々の入念な点検が不可欠だ。灯火が正常に点灯しているかを確認する必要があるため、現在は作業員が車両で現地に赴き、限られた時間の中で目視により点検を行っている。
本実証の概要
| 実施場所 | 広島空港 |
| 実証内容 | 空港内に設置したSkydio Dock for X10を活用し、夜間に航空灯火設備(滑走路灯・誘導路灯・進入灯)が正常に点灯しているかを遠隔から点検 |
| 実証時間 | 午後11:00〜翌午前1:00/午前4:15〜午前6:00 |
| 使用機材 | Skydio Dock for X10 |
実証結果
夜間、上空を自律飛行し、搭載カメラの映像で滑走路灯・誘導路灯・進入灯の点灯状況を確認した。橋梁上に連なる進入灯を含め、複数の航空灯火設備を上空から広範囲に確認できた。作業員が出向くことなく上空から実施できるようになり、安全で効率的な維持管理につながる。


使用機体:Skydio Dock for X10

| 総重量 | 109kg(機体を除く) |
| サイズ | 長さ86.6cm×幅95.8cm×高さ141.0cm(台座含む) |
| 入力電圧 | 100~240 V(AC)50/60 Hz |
| 防塵防水性能 | ルーフオープン時:IP54/ルーフクローズ時:IP56 |
| 充電時間 | 約35分(気温25℃で15%から95%まで) |
KDDIは2024年にSkydioと資本業務提携を締結し、点検・監視・災害対応分野におけるAIドローン活用を推進している。KDDIスマートドローンは、国内唯一のSkydioプライマリーパートナーとして、「Skydio X10」の機体販売をはじめ、認定講習、あんしん機体補償、4G LTE・5Gを活用した上空電波対応、補助金申請サポートまでをワンストップで提供し、導入から運用までを総合的に支援している。
各社の役割
| 広島国際空港 | 実証フィールド(広島空港)の提供、空港運用面での調整、灯火設備点検に関する知見提供 |
| ALSOK広島 | 巡回、警備業務に関する知見提供、現場運用面での協力 |
| KDDIスマートドローン | ドローンポートおよび遠隔運航サービス提供、ドローン遠隔運航技術の提供 |
今後の取り組み
今後3社は、本実証で得られた知見をもとに、ドローンを活用した日常的な巡回監視や保守点検業務の導入に向けた検討を進めるとともに、テクノロジーを活用した安心・安全で持続可能な空港運営の実現に貢献していくとしている。