なお、同事業は一般社団法人MASC「ドローン部会」が行った社会実装試験を支援したものとなる。
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実装実験の背景
近年、離島地域における持続可能な物流システムの構築が社会的課題となっている。人口減少や高齢化に伴う輸送需要の変化、海上輸送における人手不足、さらには災害時における迅速な物資輸送の確保など、様々な課題が顕在化している。
このような状況下において、既存の空港関連施設をドローンの離着陸拠点として活用することで、効率的かつ持続可能な物流ネットワークの構築を目指している。同実装実験は、その実現可能性を検証する重要なステップとなり、将来的には、今回構築するルートが「空飛ぶクルマ」の飛行ルートとして活用されることを視野に入れている。

実装実験の詳細
同実験では、笠岡ふれあい空港から白石島ヘリポートまでの約9kmの海上区間において、大型ドローン「DJI FlyCart 30」による物資輸送を実施した。
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機体概要
機体重量 | 65kg |
サイズ | 2800×3085×947mm |
最大飛行距離 | 16km |
最大飛行時間 | 18分 |

輸送物資
今回の飛行では、危険物に指定されているポータブル電源を輸送物資として選定した。これは、今後想定される多様な輸送ニーズおよび万一の災害時に対応するためで、厳格な安全基準のもとで専用の防火梱包を施し、輸送時の安全性を確保した。
電源と同時に衛星通信機器(StarLink)を輸送することで、災害時の情報不足に対応できることを想定している。
先進的な運航方式の採用
同実装実験では、以下の先進的な運航方式を採用する。
- レベル3.5による補助者なし目視外飛行:従来の有人監視型の運航方式から一歩進んだ、より自律的な運航を実現する。
- 遠隔操作による完全自動離着陸:往復の離着陸操作を全てパソコンからの遠隔操作で実施し、将来的な完全自動運航システムの基盤となる技術を検証する。
- 上空SIMによる安定した通信環境の確保:上空通信技術を活用することで、安全で確実な機体制御を実現する。
レベル3.5申請
- 航空局管理番号:DBA2502-01
- 承認書:阪空運航第40300号
- 飛行内容通知書:RJDR 0422/25
計画飛行ルート

実装実験概要
日時 | 2025年2月22日(土)当初実施日(荒天のため延期) 2025年2月23日(日)実施 |
場所 | 岡山県笠岡市 笠岡ふれあい空港〜白石島ヘリポート間(約9km) |
協力 | 笠岡市 瀬戸内エンジニアリング(株) (株)DronePartner’s (株)MITINAS |


今後の展望
同実装実験で得られた知見は、今後の離島物流における無人航空機の活用に向けた重要なデータとなる。実験の結果を詳細に分析し、安全性や効率性の向上に向けた課題抽出を行うとともに、実用化に向けたロードマップの策定を進め、ドローン物流の社会実装に向けた取り組みを加速させていくという。
将来的には、より大型の無操縦者航空機の運航ルートとしての活用も視野に入れており、離島地域における新たな物流インフラの構築を目指していくとしている。