ONGLAISATは、TASAが実施する6U超小型衛星短期実証事業「6U Fast Validation Cubesat」の一環として開発され、TASA開発の光学観測装置の軌道上実証のため、アークエッジ・スペースと東京大学が共同開発した高精度な姿勢制御技術を含む衛星バスが用いられた。
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2024年12月10日に牧之原地上局(静岡県牧之原市)との試験電波による通信を確立後、約2カ月間の軌道上実証を実施し、地球観測用光学システムに関する全てのミッション目標を達成した。
アークエッジ・スペースは、東京大学との連携により新規性の高いシステムを衛星へ統合する技術を確立するとともに、TDI撮像のための高精度姿勢制御や精密な温度制御等、高度な人工衛星の運用技術を確立した。
具体的な達成内容
- 新規光学システムによる撮像実証
- 時間遅延積分技術(TDI)を用いたイメージセンサ実証
- オンボード処理技術の実証
- 高精度姿勢制御を含む高度な衛星バス技術の実証
ONGLAISATによる実証項目および新規性
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- 新規光学システムによる撮像実証
TASA初のKorsch off-axisタイプの光学システムを衛星光学ペイロードの設計に採用。サイズを縮小しつつ光学性能を向上 - 時間遅延積分技術(TDI)によるイメージセンサ実証
台湾産TDIセンサーであるCMOS TDIの軌道上実証に成功 - オンボード処理技術実証
人工衛星内で画像を圧縮するオンボード処理技術により、迅速な地上送信・解析・利用が可能に - 高度な衛星バス技術の実証
高精度な姿勢制御技術や精密な温度制御を実証
同実証の成果である世界最高水準の地上分解能、TDI技術による画像の高鮮明化、オンボード処理技術によるデータ圧縮等の技術、これらを実現するための高度な衛星バス技術は、6U級キューブサットのみならず、今後より大型の人工衛星にも展開可能だという。
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アークエッジ・スペースは、これらの技術を活用し、より市場競争力の高い人工衛星の開発・運用および付随するサービス開発を推進していくとしている。