Boom社のXB-1実証機は、初の民間用超音速ジェット機であり、12回目のテスト飛行で音速の壁を突破した。
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XB-1は13回目の飛行テストを2月11日(火)3:30AM(日本時間)に実施した。詳細は以下の通り。
最高高度: 36,514 フィート
速度:マッハ 1.18 (671KTAS、または772mph)
飛行時間:約41分
XB-1の2 回目の超音速飛行のミッションは、音響ソニックブームデータやシュリーレン画像と呼ばれる特殊な写真撮影など、マッハ 1を超える速度での航空機の性能とデータ収集を継続的に評価することだ。
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シュリーレン画像は、超音速で空気を突き進むXB-1によって生じる衝撃波を視覚化する手段を提供する。シュリーレン画像を撮影するには、理想的な条件とタイミングが必要である。
BoomのチーフテストパイロットであるTristan “Geppetto” Brandenburg氏は、地上のチームが飛行中のXB-1を撮影できるように、XB-1を正確な時間にモハーベ砂漠上の正確な場所に配置した。
画像は、超音速で航空機の周囲の空気密度の変化を記録し、結果として生じる衝撃波を示し、目に見えないものを可視化する。
Boomは、飛行経路に関連して戦略的な位置に配置されたマイクと音圧レベル記録装置による音響ソニックブームデータの収集など、超音速商用飛行に不可欠なデータの収集を続けた。
XB-1の最初の超音速飛行から得られたこの種のデータは、ソニックブームの妨害のない超音速飛行が可能であることを実証し、ブームレスクルーズを使用して超音速旅客機Overtureの静かな超音速飛行への道を開いたという。
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ブームレスクルーズは、マッハカットオフと呼ばれる確立された物理学に基づく。マッハカットオフでは、ソニックブームは大気中で屈折し、地面に到達することはない。この効果は、十分に高い高度で音速の壁を突破することで実現され、正確な速度は大気の状態によって異なる。
地上チームは、XB-1が今回の飛行中に音速の壁を3回突破したが、聞こえるほどのソニックブームが地上に届かなかったことを改めて確認した。
XB-1の2回目の超音速飛行は、画期的な飛行試験プログラムの終了をも意味する。この最後の飛行の後、XB-1はコロラド州デンバーの発祥の地に戻る。
Boomは今後、XB-1で学んだことと技術を拡張して、超音速旅客機Overtureを製造することに全力を注ぐとしている。