従来、導水路トンネル内の異常箇所確認は、発電を停止し、導水路トンネル内の水を抜いたうえで、点検員が数kmの距離を歩きながら目視確認をおこなっていた。だが、発電停止による発電電力量の減少や、点検員の負担などに課題があったという。この課題を解決するため、今回、発電中でも内部確認が可能な浮体式の「水上ドローン」を開発した。
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この「水上ドローン」の活用により、点検員の導水路トンネルへの入坑が不要となり、発電を停止せず、安全かつ負担の少ない内部確認が可能となった。また、導水路トンネル内を流下中に左右回転しても、本体に搭載した地磁気センサ(特許出願中)により、一定方向を向いたまま360°の撮影が可能な制御機能を有している。撮影後は、画像編集を行わずに迅速に状況を把握することもできる。
今後、九州電力が管理する水力発電所(136カ所)での導入を進めるとともに、今後の活用について検討を進めていく方針だ。