実証実験の背景・課題
「アナウンサードローン」はスピーカーを搭載し、上空からのアナウンスを可能とする。これまで「アナウンサードローン」は防災・災害対応で検討されるケースが多く、ドローンの飛行状況を目視できる場所に「ドローン操縦者」と「アナウンス者」の両者がいることを前提とした提案が行われてきた(図A)。
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昨今、防災・災害対応以外の用途での「アナウンサードローン」の活用検討案件が増える中、「ドローンの飛行場所から離れた屋内で、映像監視とアナウンスを行いたい」という要望が寄せられる様になったという。「アナウンサードローン」への音声伝達にはデジタル簡易無線を使用しているため、アナウンス者とアナウンサードローン間の距離の制限(音声伝送の電波到達距離は見通し2km程度)や、屋内からドローンに電波が到達しない場合がある、という課題がある(図B)。
「DroneNEXUS」活用による課題解決
クオリティソフトが開発、提供するドローンの運用管理クラウドサービス「DroneNEXUS」は、ドローンの運用に最適化されたPC間コミュニケーション機能を有しており、デジタル簡易無線と組み合わせることで、上述の課題を解決し「ドローンの飛行場所から離れた屋内で、映像監視とアナウンスを行う」運用を可能とした(図C)。
実証実験について
ネクストのオフィス(千葉県)から、クオリティソフト本社(和歌山県)の前庭に立つ作業員の様子をドローンのカメラにより確認し、アナウンスを行った。アナウンスを聞いた作業員は、その指示に従い行動した(図D)。
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使用機体
機体 | DJI Matrice 300 RTK |
機体上部 | カメラ ZENMUSE H20を搭載 |
機体下部 | 圧電スピーカーユニットを搭載 |
「災害対応アナウンサードローン」について
「圧電スピーカーユニット」をドローンに搭載し、災害発生時に、上空から迅速に被災状況を把握すると共に、被災者への適切な行動指示等を実現する。
DroneNEXUSのPC間コミュニケーション機能
DroneNEXUSに搭載されたPC間コミュニケーション機能は、ドローン運用に最適化されている。
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- インターネット接続されたPC間で「映像共有」と「会話」を行うことが可能
- 災害現場でのドローン運用を想定したユーザーインターフェース
- 通信環境が不安定な環境において、複数アカウントの映像の中でドローンが撮影した映像の品質を優先