スウォーム飛行とは、群れ飛行で数十機から数百機程度の機体が機体間通信により、一群となって自律飛行するものだ。
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スウォーム飛行 飛行実証
- 日時: 令和5年8月1日(火)午後1時30分~午後2時
- 場所: 小山絹滑空場
実施テーマ(15機の機体間相互通信によるスウォーム飛行)
8月1日に鬼怒川河川敷で実施したスウォーム飛行は、災害対応スウォーム飛行だ。被災地に残された 6~8 名の生存者を、延べ15 機のスウォーム飛行で調査する というシナリオで先端的な空からの調査した。
そもそもスウォーム飛行はある目的を達成するために集団で協力し、効率的な任務遂行が可能な革新的な技術だ。その自律的な動作と集団の連携能力により、効果的な捜索・救助活動、効率的な物流、緻密なデータ収集など、幅広い領域での活用が期待されているという。
スウォーム飛行は、従来の個別のドローンに比べ、大規模なパフォーマンスと柔軟性を備えており、革新的なテクノロジーとして注目を浴びている。今回、NRTは、AI技術を駆使して開発したスウォーム飛行を日本で初めて紹介するデモンストレーションをAutonomyHD社の協力により実施した。
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これらのドローン群は、自律かつ異種混成の機能を有し、最小限の人間介入で個別または集団での行動が可能である。高度な装備とカメラを備え、過酷な環境でも優れた性能を発揮する。そのため、災害救援活動、物流、医療緊急輸送などの用途において、重要な支援システムとなる。
デモンストレーションでは、自律飛行する3種類のドローンが活動し、ミッションプランニングや目標設定、ドローン群に固有の特徴を駆使して、捜索・救助活動やペイロードの運搬などの実際の作業を協力して行った。
発見した生存者をGCS上に示したり、大型ドローンから小型ドローンを分離したり、十字型の衝突回避動作をデモしたり、1.5 km離れた寺院の高精細な映像を表示したり、さらに、リーダーもフォロワーもいない完全自律のメッシュネットワークによる機体間通信によるミッションで飛行デモを実施した。飛行デモの後、結果報告会では、スウォーム飛行に関する質問やコメント等の質疑応答の時間を取り、議論を深めたという。
従来技術との比較
従来技術 | 新技術(Autonomy HD 社 x NRT 社) | |
---|---|---|
操縦者 | 1 人・1 機 | 1 人・数十機以上 |
通信連携 | なし | メッシュネットワークにより広範囲をカバー |
自律性 | プログラム | リーダー・フォロワーが存在しない完全な自律性 |
集団連携能力 | なし | 従来技術に比べ圧倒的に高い。赤外線カメラ、サーモカメラ、望遠カメラ、 高画質カメラなどドローン群により異なる種類の高機能カメラ等を備えた UAV 群が必要な情報を自律的に収集 |
異種混成能力 | なし | 回転翼・固定翼等異なる種類の UAV 間だけでなく、ヘリ、地上車両、ロ ボット等とも連携できる。大型ドローンから小型ドローンの分離技術等を活 用すれば群のソリューション提供能力はさらに高まる |
災害時の初動対応 | 遅い | 速い。目的地を入力するだけでよい |
活用の可能性 | ― | 被害状況の迅速な把握、高精細映像の災害対策本部への継続的な送 信、生存者や救助要請者の発見、支援が必要な人数や場所の特定、必 要な支援の人的判断の検討支援、救急車やヘリが向かうべき場所の特 定、車両が近づけるかどうかの情報提供、薬品・医療用具等の輸送等多 岐にわたる活用の可能性が期待される |
故障時の対応 | できない | 一部のドローンが飛行不可能になっても、残ったドローンがメッシュネットワー クを自律的に再構築し、ミッションを遂行し続ける、高いレジリエンスが期待 される |