DRONE FUNDの活動展開
2017年6月、DRONE FUNDは、「ドローン前提社会」の実現に向けて、スタートアップへの投資・支援活動を進めていくことを宣言。1号ファンド(調達:15.9億円)の投資先の1つである株式会社ACSL(旧社名:株式会社自律制御システム研究所)は、2018年12月に東証マザーズへの上場を実現した。
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2018年8月に設立した2号ファンド(調達:52億円)では、ドローンに加え、空飛ぶクルマ(エアモビリティ)や、海洋ロボット分野への投資・支援活動を推進。産業戦略や制度設計を加速させるため、ファンド内に公共政策部門の編成を行った。
2020年5月に設立した3号ファンド(調達:105.1億円)は、産業エコシステムの形成に向けて、機体やサービス、関連技術分野のスタートアップへの出資・支援活動を進めているという。2022年4月には、村井純慶應義塾大学教授のエグゼクティブアドバイザー就任を発表した。
DRONE FUNDが目指す世界観
現在、私たちの社会は、人口構造の変化や、気候変動、インフラ老朽化、大規模災害、新型感染症などのリスクに直面している。こうした課題を解決するためには、新しいテクノロジーの実装や社会システムの再構築が必要だとしている。
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岸田政権はデジタル田園都市国家構想として、ドローンや配送ロボットなど、新しいテクノロジーの実装を進める方針を示している。空飛ぶクルマについては、2025年の大阪・関西万博に向けて、実装に向けた機運が高まっているという。水中ドローンは、海洋インフラの整備に向けて重要な存在になってきているとしている。
新しい社会を実現するためには、具体的なビジョンを示し、産業エコシステムの形成や制度設計を進めていくことが必要だとして、スタートアップへの出資・支援活動を通じて、持続可能な経済成長の実現を目指していくとしている。
DRONE FUNDの創業者で代表パートナーの千葉功太郎氏と大前創希氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
千葉氏:今回、DRONE FUNDが5周年を迎えることができ、非常にうれしく思っています。2017年の活動当初は、ドローン特化のベンチャーキャピタルに対して、懐疑的な見方もありましたが、現在は世界でドローン・エアモビリティ産業を代表するベンチャーキャピタルの地位を確立することができました。また、3月に発表した3号ファンドのファイナルクローズ、4月に発表した村井先生のエグゼクティブアドバイザー就任など、次なる仕掛けに向けた体制構築を着々と進めています。
ドローンをはじめとしたテクノロジーで世界の課題を解決するDRONE FUNDに、今後ともご期待いただきたいと思います。
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大前氏:私どもDRONE FUNDは、皆様の多大なるご支援を賜り本日5周年を迎えることができました。2017年初夏、当時はドローンというと空撮用途のセミプロユースの機体が市場に出回り始め、私もドローンによる映像制作を通して皆様に可能性の一端をお見せする所からスタートしました。
当時産声を上げたベンチャー企業には1号ファンドから出資をさせて頂き、その中でもACSL社(当時の社名は自律制御システム研究所)が2018年12月に上場を果たすなど、日本国内においても盛り上がりを見せ始めた頃でもありました。
2022年は空の産業革命に向けたロードマップでは、レベル4フライトの解禁の年となり、日本におけるドローン・エアモビリティ技術の発展において歴史的な年になると想定されており、重要な節目を迎えるタイミングとなります。私どもはVCファンドとしてベンチャー企業を支援し、日本の空の新たな時代の幕開けに貢献できるよう、これからも精進してまいります。引き続き皆様からの厚いご支援を賜れますと幸いです。