株式会社ニックスは、5月19日に山口県萩市の圃場にて、水稲品種「大粒ダイヤ」の種もみを、自社開発した粒剤散布機を搭載したドローンを用いて、田んぼに直接蒔く「直播」を国内で初めて実施した。
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今回使用された種もみは「大粒ダイヤ」の鉄コーティング種もみ。鉄コーティング種もみとは、種もみを鉄粉でコーティングしたもの。直接田んぼに蒔く直播栽培で育成する。発芽や育苗に安定性があり、鳥害や浮苗の低減を解消し、作付けや収穫期をコントロールして農耕規模を拡大できる技術として注目される。また直播や収穫を機械化することで人的コスト削減にも繋がるという。
今回の直播実演では、5反の圃場に、55kgの種籾を7.5回に分けて直播し、目視上ほぼ均一に散布できたとしている。
ニックスは、自社のドローンに搭載するアタッチメントユニットを展開する「DRONE ACTIVATION事業」で特許技術を盛り込んで開発した粒剤散布機を用いることで、種もみの均一播種を実現。
同社独自の帯状散布方式により、ドローンの真下方向への散布を可能にしたという。
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ドローンによる鉄コーティング種もみの直播は、種を蒔くのムラによって、収穫量が伸び悩む課題があった。
弥生時代から続いた水稲苗育成栽培が、ドローン空中散播直播栽培に変革することにより、水稲栽培に係る労力の低減となり、均一に播種する事ができれば、今後収穫量の増加にも繋がるという。
ニックスは、今後も農業分野の自動化に寄与する技術開発を行うとしている。