同実証実験は、飛行中のドローンの緊急時の安全装置として、パラシュートシステムの有効性を確認するために行われた。
- Advertisement -
使用されたドローンは、株式会社プロドローン製の汎用型ドローン。
実験は、高度40mで飛行中のドローンのモーターを意図的に切断し、1.0秒後に予約されたシステムによってPARASAFEが作動してパラシュートを射出、パラシュートで地上に降下したドローンの離陸前と降下後を比較して評価するという手順が踏まれた。
その結果、パラシュートを装着したドローンは、充分に効果速度を減少させられたことで、地面への衝突エネルギーを最小限に抑制でき、大きな機体損傷や欠損なく終えられることとなった。また、降下時にドローンの姿勢をほぼ水平に保つことができたことも着陸時の衝撃抑制に繋がったという。
さらに、パラシュート未装着時よりも、理論値上で衝撃を1/6に抑えられたことも明らかになり、PARASAFEとパラシュートの有効性を確認できたとしている。
- Advertisement -
日本化薬株式会社 セイフティシステムズ事業本部 エアロ事業推進室 室長 濱田 雅裕
ドローンによるパラシュートの試験は計画した本数を全て成功し、予定していたデータも取得できた。また、実証試験にお集まりいただいた関係者の方々にも間近でパラシュートを見ていただき、ドローン利用の安全に大きく貢献することを体感いただけた。
今後は、飛行経路や飛行場所、機体の種類や故障モードを、より実際のドローンサービスに近い形でテストし、ドローンの安全装置としての有用性を高めるとともに、多くのドローンサービス事業者様に使っていただき、ドロ ーンの安全に貢献したいと考えている。
養父市長 広瀬 栄
ドローンを飛行させ、故障を想定してモーターを停止。そしてパラシュートを噴出し、パラシュートでの降下という実験内容であったが、非常にスムーズに進行していた。ドローンがパラシュート落下する際は非常に安定していて、地面への落下の衝撃も少なく、実験的には非常に成功したと思われる。
- Advertisement -
ドローンをはじめ、将来的には空飛ぶ自動車の時代が来ると言われているが、同時に、飛行中に故障する可能性があるということも考えないといけない。万一の際には、物流の場合は貴重な配送物、また高価なドローンそのもの、空飛ぶ自動車の場合は乗っている人の人命を守るためにも、必ず必要な技術だと思われる。
養父市で実験を実施頂いたことに感謝申し上げたい。養父市では国家戦略特区を進めており、その一貫として大きな成果をあげる実験の第一歩になったと感じている。実験の成功、おめでとうございます。
株式会社プロドローン
ドローンの有人地帯における目視外飛行(レベル4)の実現には安全安心なドローンが求められる。パラシュートは緊急時の安全装置として有効な技術の1つであると考えており、その実用化に向けた取組みに協力させていただいたことはプロドローンとして貴重な機会となった。