DJI JAPAN 株式会社は、中電技術コンサルタント株式会社と共同で、DJIの業務用ドローン「Matrice 300 RTK」とフルサイズセンサー搭載の航空測量用カメラ「Zenmuse P1」を活用し、桜島活火山地域の実証実験を実施した。
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活火山である桜島は、年間数十回以上にわたり土石流が繰り返し発生し、日々の火山地域の状況確認や周辺環境の保全・管理の安全確保が極めて重要であり、その都度、航空機を使った調査はコスト面でも課題があった。
産業分野(特に管理保全事業)でのドローン需要の高まりを受け、中電技術コンサルタントは国土保全や災害リスクから社会を守り、調査の安全性やコスト効率の向上を目的として、DJI製ドローンを導入。その結果、作業効率を改善し、計測精度を保ちながら、桜島における流域全体の計測を実現することができたという。
同共同検証では、桜島立ち入り禁止区域を対象に、火山噴火や土石流の発生などによる土砂変動量を正確に把握するため、ドローンを活用した3次元マッピングを行った。素材となる写真の撮影はMatrice 300 RTK にZenmuse P1を搭載し、画像処理にはマッピングソフトウェアのDJI Terraを活用している。
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DJI Zenmuse P1の紹介動画
Zenmuse P1は、4,500万画素の高解像度撮影が可能であり、撮影枚数や飛行時間を削減することができる。精度面では全検証点で目標精度20cmに対し、精度約5cm、地上解像度も従来の航空レーザ測量の地上解像度20cmに対し、3cmと高解像を実現。DJI Terraは生成した点群上で画像の一括管理をし、必要とする画像へ瞬時にアクセスできるため、従来は約一週間掛かっていた処理作業時間を半分以下に抑えることができたという。
中電技術コンサルタント株式会社 執行役員先進技術センター長兼BIM/CIMプロジェクト室長の荒木義則氏は次のようにコメントしている。
桜島でのドローン計測に成功し、計測精度も高い結果が得られたことから、今後も同様の場所や類似の場所において、活用できることが確認できた。今後は、火山地域での防災調査(災害状況の把握、地形変動量の調査、土砂移動機構のメカニズム解明)や、社会インフラ(構造物)の維持管理点検・調査への活用、特にAI機能を使って変状の検知や損傷の評価などに応用していきたい。