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shuttleDでは、特殊につくられた「shuttleDモジュール」に検体を搭載し、それを気象観測用バルーンに連結させて成層圏までフライトさせ、パラシュートで安全に海洋上へ着水したものを回収する。ヘリウム気球を使った成層圏へのリーチと実験モジュールの海洋上での回収を数多く成功させてきたチームがこのオペレーションを主導し、上空30,000mという環境における様々な科学実験をより安価に実現する。
shuttleDモジュールは、上空30,000mまで運ばれる小さな実験室として、特殊フィルム加工によって防水性を保ちながら室外との通気性確保を実現しており、検体シャーレ(直径90mm、高さ20mm)を最大10個搭載することができる。利用者はシャーレ1個分からスペースを借りることができ、シャーレ内に自由に検体を配置して成層圏までフライトさせることが可能。また、海洋着水時は外装フレームの浮力によって本体を常に海面より上に露出する状態をキープできるため、海水がモジュールへ浸水することはないという。
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shuttleDでは、成層圏までフライトさせる検体、また期待する実験結果について十分に把握しながら、フライトまでのスケジュールを立てると同時にshuttleDモジュールの準備を進める。そこからフライト候補日の天候、場所に関する精細なデータを常時収集して、地上~上空30,000m~海洋着水までの成層圏往復フライトシミュレーションを綿密に行い、shuttleDモジュールの成層圏へのフライト日時を決めるとしている。
管轄航空事務所および海上保安庁の許可をはじめ各種法令の遵守のもと各種飛行許可を取得の上、フライトオペレーションを実行する。フライトオペレーションは、バルーンをリリースする地上地点のチームと、成層圏まで到達し海洋着水したshuttleDモジュールを回収する海上地点の2チームに分かれて実行する(海上地点へは漁船で移動)。海上にて回収したshuttleDモジュールに付随する基本的なデータについては以下の通り。
- 検体モジュール映像データ
shuttleDモジュールの状態を複数側面より映像記録する。基本的にはアクションカメラでの撮影になるが、特殊オーダーとしてその他機材の取付けも相談可能 - フライトログ/航路・高度・時間
GPSのトラッキング情報、高度、ヘリウム積載量などより、フライトを立体的にアーカイブする - モジュール内温度・湿度・気圧ログ
shuttleDモジュール内での温度、湿度、気圧の変化状況を記録する。特殊オーダーとして紫外線や宇宙線等の計測相談が可能