同実証実験は、駅構内施設の案内や移動に不自由がある方への支援を行うもので、2019年12月10日にさいたま新都心駅で行った実証実験に続き2回目だという。
- Advertisement -
パナソニックが同実証実験で使用したのは自律移動する案内ロボット「HOSPI Signage」とロボティックモビリティ(ロボット電動車いす)各1台。HOSPI Signageは、人混みの多い施設内でも人や障害物を検知し、自律的に減速・回避、回避できない場合には停止する機能を備えている。
同実証実験では胴体3面の液晶ディスプレイに感染症対策の注意喚起や駅の広告を表示しながら、予め設定された移動経路に沿って2階改札内コンコースを時速2.5kmで自律移動した。動くサイネージは、固定型と比較して3倍の注目度があり広告価値を向上する媒体として期待されている。また、顔画面の表示と音声でトイレやエレベーターへの移動案内を日本語・英語の2カ国語で行った。さらに、設定した目的地までロボティックモビリティを先導し、移動が困難な駅利用者への支援や新たな移動体験を提供した。
ロボティックモビリティは、先導するHOSPI Signageの軌跡を自動追従するほか、前方を人や障害物が遮った際は自動停止する安全制御機能を有している。また、ロボットが自律的に移動や案内などを行うことから、人を介さずに利用できるサービスとしてのメリットがあるという。
- Advertisement -
同実証実験でロボティックモビリティに試乗した駅利用客からは「特に身体が不自由な人にはありがたいサービス」「観光地やテーマパークでも使いたい」といった声があり、駅サービスを提供するJREMの担当者からは「多様化するお客様のニーズにお応えし、駅サービスのさらなる向上を図っていくためにロボットを有望視している」と、ロボット技術への期待が寄せられている。